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いま、原発の状態はどうなっているんだろう? [放射能関連]

下の記事でも書きましたが、平井憲夫さんが亡くなる前に書かれた原発の事情が、いまでもそのままだということが、ニュースなどからわかって来ました。原発内部で被曝した方達の立場、耐震強度、対津波の対策などほとんどなかったなど、当時の設計者がコメントしたりしています。平井憲夫さんの書かれた文章は、ほとんど今の原発の状態をそのまま伝えているように感じます。短い文章ですから、ぜひ読んで頂きたいと思います。

原発がどんなものか知って欲しい(平井憲夫)
http://www.iam-t.jp/HIRAI/index.html


地震、津波の被害も大変ですが、放射能汚染についても慎重に対応したい。再度、放射線関連のアドレスをお伝えします。

全国の雨、水道水の放射能濃度(福島、茨城原発周辺、宮城県全体もわかります)
http://atmc.jp

被災した幼い子どもに見られる行動の一つに重ねた積み木を壊す「地震ごっこ」や、「葬式ごっこ」などがあるという。これは厳しい現実を目の当たりにした子どもが、心を癒やす本能的で必死の努力だという。詳しくは下のアドレスを。

東日本大震災:暮らしどうなる?/10 子どもの心、癒やすには
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110328ddm013040019000c.html


原発で作業中の方が3人、30センチほど水に浸かって作業して(後に15センチ、さらにくるぶしの下と訂正)、1時間当たり400ミリシーベルトもの水に浸かり被曝された。局所的に2000ミリシーベルトから6000ミリシーベルトの強い放射線を受けている。空気中は200ミリシーベルトで、作業時間はなんと40〜50分(その後2時間に修正)だったという。それでも来週には退院でき、体調には問題ないという判断だ。しかも「体内の汚染が認められるが、治療が必要なほどではない」らしい。誰かがやらなければならない復旧作業を、必死でやってくれていたのだと思うが、東電の対応はあまりにやるせない。発表通り、大事に至らないでと祈るばかりだ。

地震から10日以上が経ち、原発の被害も広がっているこの時期、あとから「だからこうしておけば・・・」みたいなことを言っても始まらないし、いまは言うべきときではないと思う。が、それでもやはりいくつもの気になる事柄がある。一番気になるのは原発がどんな状況になっているのかがさっぱりわからないことだ。

原子炉の中が壊れて放射線物質が常に外に漏れているのか、その心配はないのか。使用済み燃料からの放射線物質が垂れ流しになっているのか、あるいは両方なのか。常に出ているものなら風向きによる違いはあっても、数値はあまり下がるようには思えない。でも発表される数値は上がってもすぐに落ちついて行くことが多い。これはどうしてなんだろう?水を入れることで放射線物質が飛ぶのが抑えられているなら、問題は使用済み燃料のプールだけ?

フランスの実験では、原子炉の燃料は水がなくなるとどんどん高温になるが、それを覆っている鉄製の容器は600度くらいで溶けてしまうと言うデータがある。2号機はすでに原子炉の容器から核燃料が溶け落ちているという話もあるが、実際はどうなんだろう?ご存知の方がいたらどなたか教えてください。

ところで今回の大地震は、マグニチュードが8.4から9.0に修正されたが、「想定外の大地震」、「予想を超える大津波」にしなければ、原発がかくも無惨に破壊された「いいわけ」が作り出せなかったと考えるのはひねくれ過ぎだろうか。

というのも、今回の地震では宮城県栗原市築館で2933ガルを観測したが(毎日jp http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110313k0000m040061000c.html)、2008年の岩手宮城内陸地震では、マグニチュード7.2で、岩手県一関市内の観測地点で上下動3866ガルを記録して(http://jishin-info.jp/column-09/column-09b.shtml)、今回より大きい数値を記録しているからだ。プルサーマル運転に入ったのも、270ガルを想定して40年前に建設された、最も耐震性のない1号炉の運転続行もこの地震後の決定だ。

日本は地震大国といわれるように、地震と津波による被害は多い。わずか100年前ほどの1896年(明治29年)の明治三陸地震津波では、岩手県の綾里ではなんと38.2m、吉浜では24.4m、田老でも14.6mの津波が記録されているという。今回「想定外」の地震と津波が原発を襲ったが、同じ東北地域のわずか100年前の記録さえ顧みずに「想定外」の設計をした原発は、何をか言わんやだ。

もっとも「そういうなら、オマエはいままで原発に対してなにをしていた!」と言われれば、全く返す言葉がない。それほど電気を空気同様の当たり前のものとして、原発の置かれた地域のことを考えもしないで能天気に電気を浪費して生活していたのだ。そのツケがいま頭上から降り注いでいる。
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コメント 2

M

原発の影響がどんどん広まってきましたね
命をかけて必死の対策をおこなっている現場の方々によって
良い方向へ向かう物と信じています

でも、周辺の住民の不安は相当なものなのでしょうね
便利な生活の代償ですが
田舎の人々が、一番に償うと思うと複雑です
でも、日本中どこにいても便利さは享受しているから
自分も偉そうなことは言えません
出来ることをしなければ・・・少しでも償うことを


by M (2011-03-27 22:25) 

川越

>Mさま
コメントありがとうございます。地震や津波の支援がなかなか思うように進んでいないと言う情報もありますし、原発の状況は明かりが見えません。なにか自分に出来ることをと考えても、それがあまりに些細なことばかりで気力が落ち込んでます。でも頑張らなければいけないですね。
by 川越 (2011-03-28 10:18) 

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