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人骨山の人食い鬼・2 [いなかの伝承]

続きと言うわけじゃないけど、「鬼はなぜ若く綺麗な少女を求めるのか」というところが気になっていましたが、前回の話しでは一応「食べる」ことが目的になっていました。なので人骨山には骨がたくさんあるわけです。

でも食べるなら直接、穀類や肉、干物を出せといえばいいわけですし、女を食うにしても「美しい」必要はないですよね(話しは全く飛びますが、若い女が一番美味いという話しは聞いたことがありますが、これは確かめようもないですね。中国でならわかるかな?食人の習慣については最近でもベトナムだったかのニュースで、触れられていましたが、私も30年ほど前には旅行会社の添乗員から聞いたことがあります)。

特に房総半島なら回りは海で、海産物は豊富だし、山にはイノシシもいます。となると、鬼の目的は別の所にありそうです。食い物は山にもあるし海でも獲れるから、次はエッチ目的?まあそれも考えました。(^^;

日本中いたるところに鬼伝説があり、その中にはやはりこうした「若い女」を求める鬼が少なからずいるようです。それから推察すると1つの仮説が浮かび上がります。それは「人食い」ならぬ「人買い」です。これも似たような音ですね。

鬼の伝承はいつ頃が起源なのかわかりませんが、室町時代あたりからの記述が多いようです。この時代には長禄・寛正の飢饉が全国を襲ったそうですが、あちこちで口減らしのために幼い子供がいなくなったり、若い娘を売った話しが残っています。

当時は兄弟が多かったと想像しますが、若い娘がいなくなった理由を説明するために、鬼という得体の知れない者に連れて行かれた事にするのは、都合のいい話しなのかもしれません。働けない年寄りや労働力になる青年が全く要求されないのも、人買い説をより信憑性を持たせる気がします。

まあ1年に1人売ることで生き延びられるのかわかりませんし、山に定住しているなら盗賊の類いで、人買いの仲買人であちこちから集めていた?これも想像の域を出ないわけで、あの伝承が人買いが起源だとは言い切れませんが、そうやっていろいろなことを想像するのは面白くもあります。あっ、この話しも時代背景など裏は取ってませんので、軽く聞き流してください。
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minton

僕はその手の話を一時期調べたことがあります。
所々他説ありますが、川越さんのおっしゃることもあるのかなと思います。
昔は長男以外は身分の保証はなく渡世人になったり女性なら身を売ることはごく普通にあったことです。
そんな脅し文句もないとは言えないことでしょうね。
日本人は以前は共存共栄で親が無くてもコミュニティがとてもよくできていて、隣近所の付き合いが濃いということもよくわかります。今のモノサシとは違う目線で見ないといけないのかなとも思います。
by minton (2013-12-12 08:24) 

川越

>mintonさま、こんにちは。今年もあと少しで、なにかと忙しい時期ですね。mintonさんの場合は年末でなくともお忙しそうでしたが。(^^;

ところでこの話しですが、別の仮説もしてみました。昔話しはいろいろなことを考えることができるのが面白いです。葉房総半島のあの辺りは、昔はあまり人が多くなかったという話しも耳にしました。

房総半島の先端部になる館山という町の海岸線には「北条」という地名があります。三浦半島の北条氏に関係していると想像できますが、もともとこのあたりは南総里見八犬伝で知られる里見氏の領地。

ということで、なにかしら人目につけたくないものを隠した場所とも想像できます。昔、人が来ないようにしたい場合や、荒らされたくない場合は、よからぬ噂を流すか宗教的な聖地としてしまうことが良く行われていたようです。

実際館山市の内陸部には小松寺という寺があり、その裏山には里見家の隠し財宝があるといわれています。その埋蔵金も外房の鴨川、内房の富浦にもあるとされているようですが、富浦の埋蔵金伝説の場所と、この人骨山はとても近いのです。

ともあれ、昔のことを勝手に想像するのは面白いですが、mintonのようにちゃんと調べている方にしてみたら、笑っちゃうような考え方じゃないかと、恥ずかしいばかりですが、今後ともよろしくお願いいたします。


by 川越 (2013-12-12 09:54) 

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