裁ち鋏の研ぎ [研ぎと目立て]
月初めに裁ち鋏の研ぎを2本頼まれていた。実を言えば裁ち鋏は研いだことがないのでお断りしたけど、今より切れるようになればということで預かってきた。例によって作業前の写真を忘れたけど、かなり錆が浮いていて全体がほぼ茶色。1本の方は数カ所刃こぼれがある。たぶん子供が硬いものを切ろうとしたのだろう。丸く欠けているので針金でも切ろうとしたのだろうか。
作業は全体のサビをできる限り落として、刃先を切れるように研ぐだけ。片刃の刃物を研ぐのとさほど変わりはない。でも問題は、裁ち鋏の場合は2枚の刃物を交差させて(刃と刃を接触させて)、生地を切るところ。2枚の交差する刃物はお互いに内側に湾曲している。
これが研ぎすぎることで隙間が開くようになってしまうと、いくら刃先が鋭利でも生地は切れない。経験がないし知識もないので、この湾曲の修正方法がわからない。なので今回は細かい刃こぼれは修正できたけど、1ミリくらいある大きな欠けが修正できなかった。
刃先を1ミリ減らしたら間違いなく刃先が当たらなくなるはず。多分湾曲を調整して当たるようにすればいいんだけど、鋼の曲がり修正は素人では難しい気がする。小刀や片刃の包丁でも古いものは軟鉄が鋼に引っ張られて曲がっていることがあるが、うまく修正できたことがない。プロの人は叩いたり、曲げたりして修正しているけど、見るほどやさしくはないので、今回はこのままでごめんなさいとなった。少し勉強しなければ。
ハサミは互いの湾曲の交点を微妙なやすり状の刃先が点でぶつかるようにして切れ味を出しているんじゃなかったかなと思います。
最近そうではないハサミも出てきてはいますけれど。
刃物は奥が深いですね。
by minton (2020-08-26 20:29)
去年まで大量のバラを育ててた剪定鋏なんですけど、
けっこう難しかったんですよ。
当然だけど研げない。
だから買う。
ところが私の手に合う大きさと重さが案外ビミョーで、
しかもバネが良くないと握って離した時パッと開いてくれないイライラ。
実際に枝を切ってみないとこの感覚がわからないんです。
切り落とした枝や葉が山のように出てそこへ鋏が紛れ込んで失くすから、
だからまた買う(笑)
研いでくれる人がいたら気に入ったのを長く使えたのにって思います。
by ムー (2020-08-26 21:33)
>mintonさま
アドバイスありがとうございます。理屈はわかっているんですけど、それを反映させるにはちょっと経験が足りません。いろいろやってみたいんですけど、お客様の道具をダメにしてしまうのは怖いし、微妙ですね。でも身近な道具でもあるので、覚えてみたいです。
by 川越 (2020-08-26 22:27)
>ムーさん
もしも手元にいくつもあるなら、研がせていただけますか?ダメにしてしまう可能性もあるので、無理にとは言えませんが。剪定バサミもやはり刃先が湾曲していますけど、長さがないので多少研ぎやすいかなと思っています。気が向いたら送ってください。
by 川越 (2020-08-26 22:29)
バラを育てていた屋上が50度以上の暑さになって命がけになって来たのと、この温度じゃバラには可哀想になったのとで去年鋏も捨てたんですが
まだ3個残してあります。
練習?に今度二本送ります。
かなり汚いですけどいいですか?
by ムー (2020-08-27 22:28)
>ムーさん
そういえば、バラ園についてそんなことを以前話していましたね。忘れていましたが、少し残したのは理解できます。錆や汚れは問題ないです。寒いと水を使いたくなくなるので、晩秋になる前に適当に送ってください。(^^)
by 川越 (2020-08-28 06:57)