TA シクロツーリスト インナーギア31T [サイクリング]
ヤフオクで古いフランス製の自転車パーツを手に入れた。自転車の前のギアの内側についている小さいギア。歯数は31で、今付いているギアよりも1枚だけ歯数が少ない。1枚分だけギア比が軽くなるので、上りが楽に感じる。というのは卓上の理論だけど、間違っているわけじゃない。
現実には1枚ギアが違ってもおそらく体感は何も変わらないとは思うけど、前のギアが小さくなるとパワーの伝達ロスが多くなり、ギア比は軽いのに踏んでいる感じは思ったほど軽くならない現象が起こる。
たとえば前のギアが26で後ろのギアも26なら1対1。前が34で後ろが34のギアなら、これもギア比は1対1で、どちらのギアの組み合わせでも数字上は同じ重さを感じることになるはず。ところが実際走れば、小さいギアの組み合わせの方が重く感じる。小さいギアの組み合わせによる伝達ロスは馬鹿にならない。
今の自転車を組んだ時、最初は26Tの小さいギアを使っていたけど、どうにもこのロスが気になって、30、32、34と交換しながらロスが気にならず、なんとか我慢できるギアの重さを探して、現在は32に落ち着いている。
でも、「世界のシマノ(日本の世界一の自転車パーツメーカー)」が悪路も走る自転車用に出しているギアのセットには、31が使われている。今の高性能パーツを考えれば、小さくても大きくても自由に組むことができるのに、なぜシマノは31Tなのか?
おそらくあらゆるシュミレーションをして、31の歯数にたどり着いたのだろう。30では確かにわずかにロスを感じる。32ならそれはほとんど感じないけど、微妙にギア比が重くなる。その妥協点が31なんだろう。
ということで、今回のパーツを手に入れることになったけど、たぶん違いは感じられないんじゃないかと想像している。実際はどうなるか?パーツが手元に来るのが楽しみだ。もっとも、今の自分にその些細な変化に気がつけるかどうか?こっちの方が問題かもしれない。
若い頃ギヤ比を考えながら峠の白地図を見ていた自分を思い出しました
あの頃は若き血潮がたぎっていた今感じます。
by minton (2022-06-14 01:18)
自転車のギア比でこんなに違うとは驚きです。先年内装ギアのついた自転車を初めて買いましたが転勤でこちらの事務所に駅からの通勤に使っています。
事実少しの坂でも楽でしたが前後のギアは考えた事がありません。
by micro (2022-06-14 06:17)
> mintonさま
自分の場合、若い頃には前に小さいギアをつければ後ろも小さくて済むので、全体の重量減にもなると思ってロスは気にしていませんでした。体力もあったんでしょうね。
昨年その古い自転車を作り直し、今まで気がつかなかったタイヤのこと、チェーンのこと、多段フリーのこと、ギアの組み合わせのことなどが気になるようになりました。
きっと体力が落ちて些細なことに反応する体になったんだろうと思っています。
でもこういったことを考えて、パーツを探して試してみるのも面白いです。最近は全然走っていませんが、夏から秋にかけてまた峠に向かえたらと思っています。動けるうちに動いてこの環境を楽しみたいです。
by 川越 (2022-06-14 06:51)
> microさま
今の自転車は後ろに12段のギアがついていたりしますから、何も考えないで使うことができます。私の自転車の倍です。すごい時代になったもんです。
内装ギアはこのロスがとても少ないので、体感も速いですよね。昔の内装は3段くらいでしたが、今は確か8段くらいあると思いますから、いろいろな状況に対応できるし、外装に比べたら多少重くなりますが、メンテナンスもいらないしいい選択だと思います。
ギア比は面白いです。レースの世界ではいま、前のギアが64なんて大きなものが使われていて(私の時代には53)、平均スピードが55キロなんてことになっています。いやはや、とんでもない時代です。
by 川越 (2022-06-14 06:57)