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研承斬(ざん)#400(追加・5月21日、9月6日) [研ぎと目立て]

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最近また砥石を買った。この砥石はビトリファイド製法のいわゆるセラミック砥石で、「研承(けんしょう)シリーズ」という荒砥から仕上砥までのシリーズの荒砥石で、特に研磨力を重視して素早い刃付が可能な「斬(ざん)#400」というもの。

荒砥石の場合、刃物がよく削れてくれるのはいいけど、砥石の方もすぐに削れてしまい平面が崩れてしまうものが多い。でもこの「研承シリーズ」は、研削力はあるのに砥石の面が狂いにくいらしい。それが魅力で手に入れたけど、使ってみるとこれまで使ったものに比べると多少変形が少ないようだ。

これまでだと、例えば「刃の黒幕」シリーズだと研削力は強いけど、「えっ、もうこんなに変形しているの?」っていうくらい砥石が削れるのが早い。でも「研承400」は結構厚みもあるし、面が崩れてもわかりやすい。砥泥が比較的少な目なのが影響しているのかもしれない。

また刃物を滑らせると黒い跡がはっきりつくので、刃物のどこが削れているのか判断しやすいのもいい。特別安いとはいえないけど高いわけじゃないし、もう少し番手が上の#1000も、今使っている別のブランドの砥石がなくなったら使ってみよう。


使用感の追加
この砥石、何度か使っているうちに良さがわかってきました。現時点で自分の未熟な知識と技術を前提にした場合、一番のメリットは研削力がありながら、正確な形が作りやすいこと。注意するのは研削力があるので削りすぎないこと。

荒砥はどうしても研削力に目が行きがちだけど、中砥、仕上げ砥と進んで刃先を整えるときに、一番大事なのは荒砥で正確な刃先の形ができていることだと思う。

この研承400は短時間である程度正確で微妙な刃先を形作る作業には使いやすく、いい砥石だと思う。炭素鋼を使う限りは研削力も砥面の変形も少ない。他にもこんな砥石があるのかもしれないけど、経験も少ない早い時期にいい砥石に巡り会えたと思う。

追加2
数ヶ月研承斬(ざん)#400を使って、はじめとはまた違った印象もあるので、追加ということで。研削力が高く、荒砥としてはよほど大きな刃こぼれでない限り、とても使いやすいのは最初の印象通り。ただ変形が少ないと感じていたのは最初だけで、やはり斬#400も荒砥としてはそれなりに減りが早く、砥泥が少ないと感じていたけどやはり多くそれなり。最初に水をしっかり吸わせている影響もあるかもしれない。

まだそれほど頻繁に使っているとは言えないけど、およそ1/3が減った。早め早めの平面出しが必要。ただ面の修正は今のところはキング1000番で共擦りしているけど、面出しが早いのは助かるし、他の天然砥石の面出しにもとても使いやすく、これは意外なメリット。次回も買いたいと今のところは思っている。
タグ:研ぎ
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