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オオムラサキさんから贈り物 [研ぎと目立て]

同じ町に引っ越しして来たオオムラサキさんが、先日盛岡から連絡をくれた。どうやら古い砥石を見つけたので送ってくれたという。聞けば長崎で取れた砥石らしい。

私が知っている長崎の砥石といえば、今はもう採掘されていない荒砥の大村砥と中砥の備水砥。どちらの砥石も今でも普通に売られていて、古い砥石とは見た目の区別もつかないけど、今は産地も昔とは違い、特に質は全く別物と言って良い。

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左が手持ちの、今でも売られている備水砥の上白。中が送ってもらった本物の備水砥・上白。右は本物の荒砥の大村砥。自分でも古い大村砥や上白は使っているけど、もう小さくなってしまったので、これは嬉しい。


ということで全く期待をしていなかったけど、届いたものを試してみると驚くことに紛れもなく昔の大村砥と備水砥の上物といわれる上白砥だった。これにはびっくり。確かに昔はこの2つの砥石は一般的な砥石で、日本各地にそれぞれ産出した中砥石があるにもかかわらず、全国の家庭で使われていたと聞く。

慌てて「もし在庫があるならあと2セットづつ買って欲しい」と連絡したが、どうやら最後だったようで、次に入荷するのはいつになるか分からないということだった。まっ、仕方がない。

古い大村砥と古い上白砥が手に入っただけでも嬉しい。でもどちらの砥石も古いものは手で擦っても研汁が出てくるくらい柔らかいので、よく使う人なら1年もたずになくなってしまうし、使い方も柔らかいだけに難しい。大事に使わせてもらおう。

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見つけたのはこんなお店らしいけど、だいぶ渋めの探検が面白そうな店。いつかまた入荷したら知らせてくれるらしいけど、古い砥石もあるところにはあるので、期待はしないけど出てくるのを楽しみにしていようと思う。
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