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40年ぶりの山と渓谷 [本]

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登山系雑誌の「山と渓谷」を随分久しぶりに手にした。といっても図書館で借りてきただけなんだけど。だいぶ昔30歳になる前にちょっとだけ山歩きに片足を突っ込んだ時期があり、八ヶ岳周辺や日光周辺に随分足を運んだ。

高い山や遠い山には技術もなくてあまり興味がなかったけど、一人で誰もいない森林限界以下の森の中を歩くだけの行為になぜか惹かれた。なのに一人でいると怖がりが目を覚すのが困ったところ。まあこれは釣りでも同じことが言えるようだ。

で、それだけ昔だと山歩きの道具も随分進化して、どれもこれもが魅力的に写る。と同時に、当時とは全く違う素材やデザイン、値段にびっくりする。でもやっぱり高機能で軽くて魅力的な道具が多い。

ということで右も左もわからないので、とりあえずは本を読んで勉強しようと写真の本を借りてきた。一つは場所選びの参考に、一つは道具選びの参考に。どちらもみているだけで楽しいし、あれも欲しいこれも欲しいとなってしまうのも楽しい。なんにでも迷ってしまうけど、初心者ってのもなかなかいいかもしれない。
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吉原はこんな所でございました [本]

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最近いくつか古本を買った。先日「秋山紀行」という本を読んだけど、こうした古い文化や当時の田舎の生活に興味を持つと、どうしたって人買や遊郭の話題は避けてはいられなくなる。などともっともな理由をつけるほどのことはないけど、ずいぶん前に(30年ほど?)この著者が話題になった時に読みたいと思いつつ、どうしてもというわけでもなくて手を出さずにいたもの。

内容は吉原の引手茶屋で60年を過ごした女将が、内側から吉原を綴ったもの。視点が違うので違和感を感じる人もいるだろうが、楼閣の一面を現わしているのは間違いのないところだろう。ちなみに以前いた川越にもかつての遊郭跡はあり、当時の建物がかつての雰囲気を感じさせる。他にも新宿や深川などなどがあるが、大きな神社、仏閣の裏手に遊郭があることが多いのは、現実的な理由があるにしても興味深い。

気になるのは遊郭とは貧しい地方の娘たちが親に売られ、希望も持てないままに年期明けを待ちながら若くして死んでいくような世界だったのか。確かに多くの花魁たちの一生は長くはなかったらしい。

だからといって不幸を一点に集めたようなところでもなく、中には「自分が家からいなくなることで、両親や兄弟の食いぶちを増やすことができ、多少なりとも金が入ることで親孝行にもなる。それにきれいな服を着て、毎日米が食えるし(普通は年に1度も食べられない)、綿の入った布団で寝ることもできる」と、仕事の苦労はあるにしても喜んでいた女郎も少なくなかったという。

こうした記述は今の常識からは想像もできないが、100年前まで遡らずともちょっと山の中に入れば飢饉になればそれまで食べていたアワやヒエも口にできず、集落全員が飢え死にして絶えたり、家といっても壁もなく畳もなく、まともな食器も綿入りの布団もないことは珍しいことではなかった。多くは木の皮や植物の皮を編んだものを服や布団の代わりとして、ボロボロになるまで使い倒していたのだ。

雪が数メートルも積もる真冬でも裸足で囲炉裏の周りで雑魚寝、ゴザがある家は立派な部類、着ている服を脱いで腹にかけて寝る。寝ていると隙間から雪が舞い込みうっすらと積もる、口べらしで赤ん坊がいなくなり、「神隠し」で一家まるまるいなくなることも珍しいことではなかった。そんなことが当たり前の世界だった時代、娘を売りに出すことは、親にしてみれば「50、60まで生きるのは稀な時代、少しでもいい思いをさせたい」という気持ちもあったんじゃなかろうか。

こんな記述は昔話じゃなくて、今住んでいるあたりの年寄りでも「藁にくるまって寝た」「藁のある家はいいけど、米が作れないところじゃ藁もない」「まきを燃やしている囲炉裏にあたっていると、頭から雪が降ってくる」「朝起きると顔の周りに雪が積もっていた」「この先にはまだ集落があったんだ。ある時一人残らずいなくなった」「木綿の服を初めて着た時にはなんと暖かい服があるものだと感じた。どうやって生きていたのかねぇ」と話してくれる。

古くからの家には必ず石臼が軒先にある。かつては毎日その石臼でアワ、ヒエ、木や草の実などを粉にして団子にしたり、雑炊にして食べのだ。今では想像すら出来ない話も、わずか半世紀前のこと。吉原が天国だったなどと言うつもりはないけど、現代人の常識で考えて、かわいそう、非人道的、男の身勝手などと簡単に判断することはできそうもない。
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「かかり木処理作業の安全」と「手工具による安全な造林作業」 [本]

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最近はネタがないのでまた本を手に入れた。この本はチェーンソーを買った頃から欲しかったんだけど、なかなかアマゾンにもヤフーにも出てこなくて買えなかった。最近タイミングよくヤフーで2冊を出している人がいて即ゲットした。もちろん競合する人はいなくて、二百円なり。

内容は初心者にもわかりやすいけど、かかり木(倒れかかって他の木などに引っ掛かっている状態の木や、おい互いに重なり合って倒れない木)の処理は一番難しくて、年間10人ほどがこの処理で亡くなっている。以前自分も地主さんに頼まれてかかり木の処理をしたけど、めちゃくちゃ緊張して2本切っただけで疲れ果ててしまった。

今年は春が早く来そうだし、突然の大雪が多くて倒れたり折れている木が多いので、今年はかかり木処理も増えそう。自身の安全のためにもしっかり勉強したいと思っている。
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秋山紀行 現代口語訳 [本]

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「秋山紀行」は数年前にこの地に引っ越すことが決まった頃から気になっていた本だった。古本はその時によって価格がかなり変動することがあって、なかなか手が出なかったのだが、やっと手頃な値段で手にすることができた。

「江戸文政年間、越後塩沢の文人・鈴木牧之が、秋山郷において今日の民俗学的調査法で聞き取りを行い、衣食住、方言、信仰などの風俗習慣や村落構成、自然景観について書き残した、日本で最初のフィールドワークを現代語に訳す」。とアマゾンにある。

190年ほど前の秋山郷の記録となれば、以前紹介した「山と漁師と焼畑の谷」の秋山郷についての記述のさらに昔の記録になるのだろう。本人のものとしては「北越雪譜」があり、こちらも一緒に読むことで雪国の暮らしがよりリアルに想像できるかもしれない。

オリジナルは古典なので読めないため、現代口語訳を選んだが、手にした本自体は信州大学付属中学の創立50周年記念のために、郷土信濃の豊富な資料や伝承などの古典を読みやすくしたものだ。

おかげで内容もわかりやすく、当時の人々の暮らし、そして考え方までもが作者である鈴木牧之と共に旅をして伝わるような表現でつづられている。それにしても当時の暮らしぶりは今では想像もできないほど質素というか、家も家具も服も道具も、それこそ何もない。それでいて人間性は今よりもはるかに優れているように感じるのは皮肉なものだ。

秋山郷には好きな温泉もあり、何度か行ったことがあるが、本の内容を頭に入れて再度訪れてみたいものだ。しかし何も知識がなければ気にならないことも、本の内容を知った今ではあまりの変化に戸惑ってしまう恐れは十二分にありそうだ。
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大工道具 仕立ての技法 [本]

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最近はネタがないので、以前手に入れた本の紹介を。文字通り大工道具を使うための手引書だけど、そもそも昔の(というほど昔でもないけど)大工道具は、売っている状態では使い物にならないものが多い。

カンナにしてもノミにしても、自分が使いやすいようにちゃんと仕込んでから使うのがお作法というわけ。大工の見習いはまずはカンナを渡されて、カンナをちゃんと使えるようにすることが修行の第一歩だったとも聞く。色々な要素が揃っているカンナが使えるようになって初めて、他の道具も使えるようになるということらしい。

でもカンナを研ぐのはノミの研ぎと並んで道具の中でも1・2を争う難しい刃物。最初の一歩が乗り越えられずに辞めていく人もいるとは、最近の大工さんのブログでも目にしたことがある。

厳しいと言えば厳しいけど、いくら替刃式のカンナが一般的になっても、ノミも研げずカンナの調整もできずではやはり大工は務まらないのかもしれない。使うほどに自分だけの道具として仕上がっていくのは、職人としては当然とはいえそんな道具に仕上がってくのは嬉しいものだろう。

自分の場合はそれほど厳しい環境にいるわけじゃないけど、やっぱり自分が使うものは自分で手入れをしたいので、この本を手に入れた。で、この本、ネットでもなかなか本当に知りたいことは出ていないのに、本当に必要なことがわかりやすく書いてある。

難しいところもあるけど、それは自分の知識なり技術が上がるに従って理解できていく類のものなんだろう。その意味でも初心者にもある程度道具を使っている人にもお勧めできるマニュアル本かもしれなし。
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道具曼荼羅 [本]

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いつでも欲しい本がいくつかあるが、そのうちの一つ「道具曼荼羅」が手に入った。40年前の発行で当時の値段は3.800円。おいそれと手の出る値段ではなかった。もちろんその当時この本の存在など全く知らなかったことは言うまでもない。

今でもアマゾンや古本市場などで出てくることはあるが、8,000〜10,000円位以上の値段が付いていることが普通で、なかなか手が出せないでいたが、運良く表紙に軽く痛みがあるということで、1,700円で手に入れることができた。本の内容はいわゆる手道具、大工道具の写真とその道具に関わる文章がついになっている。

過去の名作と呼ばれるものが多いが、大事に使われて消耗し、消えていく道具たちの物語は興味のない人でもつい引き込まれる魅力を秘めているように思う。以下にいくつか出ている玄翁のうち、一部の文章を抜粋してみる。
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頭の重さと柄のバランス。これがゲンノウの生命だともいう。鍛治は柄の穴あけに秘術を練り、大工は自分の体にあった柄の握りの形、太さ、長さなどを工夫する。他人のゲンノウでは仕事ができない。今日でいう人間工学。人と道具の、きびしく、また微妙な関係がじつは最も原始的で、最もかんたんなゲンノウの中で永い歴史をかけて追い求められているのである。
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まあ、よくあるウンチク物と捉えてもいいかもしれない。シリーズとして、続道具曼荼羅、新道具曼荼羅なども同様の内容で、どれから読んでも楽しめる。
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図でわかる大工道具 [本]

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先日の「むらの鍛冶屋」に続いて、もう1冊アマゾンで注文しました。クリスマスはないけど、これが自分にプレゼントといえなくもない。今回は「図でわかる大工道具」で、大工道具のもろもろが綺麗な図で示されているのがいいところ。この手の本は(ネットも含めて)写真を使ったものが多いけど、写真では研ぎや目立ての方法が意外とわかり難い場合が多く、イラストで描かれたものはその点理解しやすいメリットがある。

自分の場合はいまのところ鋸が興味の対象だけど、読み物としてはカンナやノミも面白く、特に砂鉄から作られた玉ハガネや古来からの鉄の情報も面白い。とりあえずは鋸の目立てに関するところが欲しいけど、微妙なバランスで成り立っている鋸の歪み取りができるまでになりたいものだ。
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久々のアマゾン むらの鍛冶屋 [本]

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凝り性という言葉があるけど、自分はそんな性格をほんの少しだけ持っている。でもとことん突き詰めるほどの根性も集中力もないのがほんとのところ。ムラッ気も多いしね。

で、以前土佐の古い斧を手に入れた話しをしたし、最近も古い土佐の鋸を手に入れた。そのどちらもなぜか惹かれるものを感じて、ついついネットで情報を探るけど、ネットの良いところは、誰もが知りたいと思うような情報は簡単に見つけられるところ。

でも欠点もある。それは「ほんとに知りたいことは、まず出て来ない」ってこと。それでどうしても書物をあさることになるけど、今はアマゾンという便利な本屋があるので、いろいろな単語で検索して面白そうなものが探し出せるのが嬉しい。

この本は1986年に出ていて、内容の6割以上を土佐の刃物に割いている。林業や製材業の道具作りを得意としていた土佐でも、今は鋸鍛冶はいないし、斧の鍛冶屋だって形ばかりと言ったら失礼だけど、求められない道具は作り続けることも業を伝承することもできないわけで、これはしょうがない。

でも先日の鋸ももしかすると100年前の鍛冶屋のものかもしれないし、玉ハガネが使われているのかもしれない。もっとも玉ハガネといえども良いものは刀鍛冶に行き、こういう道具用には一番どうでも良いようなものがあてがわれたらしい。

刀鍛冶や丁寧な大工仕事と違って、木を切ったり削ったり大雑把な仕事のためには、上等な鉄は使えなかったのだろう。それに洋鉄が使われだしたのは明治20年以前という話もあり、刃物としての性能は質の良くない玉ハガネよりもずっと良かったようだ。もちろん値段もあり、材料費は1/4、手間は1/5だったというから、洋鉄に替わるのもノコや斧がチェーンソーに替わったように必然だっただろう。

でもときに拘り屋さんの鍛冶屋がいることも確かで、現在でも一番使いやすく(研ぎなどを含めて)、気持ち良く切れて、切れ味が持続するのは昔作られた玉ハガネの刃物という話もある。その違いがわかる人も少なくなっているだろうけど、こういう話しはワクワクする。

同じような鋸で歯を打ち直したんじゃないかと想像できるものも手元にあるけど、この鋸の材質や手打ちの秘密を想像するのはとても夢のあることだと思う。そんな夢を想像するにもある程度の知識が必要だけど、この本がそれを少し手助けしてくれたら嬉しい限り。
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樹皮ハンドブック [本]

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先日、久しぶりにアマゾンで本を買った。もう半年ほど前から欲しかった本だけど、なかなか余裕がなくて、「買い物かご」には入れておいたものの、買うには至らなかったもの。

名前の通り、樹木の皮の一覧のような本で、樹皮からその木がなんの木なのか判断するためのハンドブックだ。普通はこんな本は必要ないけど、キノコ探しにも薪の種類を判断するにも便利かもと思い、手に入れてみた。

まだ実際に役に立ってはいないけど、春にもらった薪の種類がわかっただけでも今後の可能性が広がったように思う。それに樹木って若いときとそれなりに育ったときは全然樹皮の状態が違うことって多いので、この本は役に立ちそう。ポケットに入れても苦にならないサイズも嬉しいところ。

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ところで昨日は久しぶりにいい天気に恵まれた。なので午後になってからマウンテンバイクでちょっと上越市との境の方に行って来た。目的は渓流釣りができるところを探してだけど、けっこう激坂が多くて脚がつりそう。でも久しぶりに運動した気分になれてよかったかも。
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写真集 [本]

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先日地元の図書館で写真集を見たら、とても気に入ったものがありました。この記事の写真は「雪国春耕」というタイトルで今年出たものですが、オリジナルというべき写真集が1978年に出された「春を呼ぶ村-越後松之山 風土とその暮らし-」です。

図書館にはこの「春を呼ぶ村-越後松之山-」もあって、最初にこちらを見たのですが、豪雪地帯の当時の生活が良くわかるだけでなく、写真としてもとても良いものに感じました。

昨年の冬は自分でも豪雪の現実を味わったからこそ、この写真集に惹かれたのかもしれませんが、それだけではない力強さを感じてフィルムを使いたくなりました。この単純な性格はともかく、機会はなかなかないと思いますが、ぜひ見て頂ければと思います。

調べるとこの橋本紘二さんは2007年には松之山に移住しているようなので、自分でも出会う機会もあるかも知れません。写真集はなかなか見ることも難しいと思いますので、アドレスをあげておきます。少し小さいですが写真集に使われた写真を見ることができます。

春を呼ぶ村(http://www.h4.dion.ne.jp/~k.ha/gallery/haruwoyobumura/haruwoyobumura.html
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秩父の峠(山村と峠道) [本]

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今日から2月ですね。あと二ヶ月で冬も陰りを見せるのかな?

秩父方面にはこれまでに何度行ったことか。秩父には正確な数字は知らないけど、かるく200以上もの峠が存在するらしい。その全てが車や自転車で行けるわけじゃなくて、すでに廃道となっているところもあれば、車道ができて本来の峠は別の場所になってしまった(正確には峠を避けて車道ができた)ところなど、いろいろだ。

そんな秩父の峠についてひとつひとつ書かれているのがこの本。シリーズとしては何度か出している「山と民俗」シリーズのひとつだけど、なにかと秩父方面に行くことの多い自分には、いつも走る峠道にこんないわくがあったのかなど、ずいぶんお世話になった本でもある。
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ネットの体験談の残念なところ [本]

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明日からまた忙しくなってしまうけど、この数日はちょっと精神的にも余裕があるので本を読んだり、ネットで「山にまつわる恐い話し」などを読んでいました。人から聞いた話しだったり、自分が体験した話しなどが次々とでてくるのはそれなりにおもしろいものです。

ほとんど暇つぶし気分で読んでいるので内容の真偽は気にしないけど、自分が体験した事と似た話しが出て来る事もあって、それなりに興味深い事もあるんですけど、こうしたネットの話しの欠点は、そのどれもが場所が全くわからないこと。

大まかな県やエリアだけでもわかれば共通性をまとめる事もできるのに、これではその場限りの胡散臭い話になってしまうのが残念。どうしてネットの情報はこうもエリアを隠すんだろう。

そういえばもう30年近くも前の話しですが、「山と渓谷」だったと思いますが、読者ページに夏の山行を綴るページがあり、ときどき同じような内容の話しが目についた事がありました。その場所は木曽駒ケ岳。

ここは「聖職の碑」で知られる遭難事故の現場ですが、記憶では3人の遺体が見つかっていないということでした。近年、といってもたぶん10年以上前ですが、子供の白骨遺体が見つかったニュースがあり、このときの子供だろうといわれていた記憶があります。

話しが逸れましたが、雑誌の投稿欄の内容は、「テントを張っていると、夜中に回りで子供の声が聞こえる」という感じでした。数年に渡り似た内容の話しが気になり、バックナンバーを見直したら同じ場所だったわけですが、ネットでもこういうふうにできればいいと思うのですが。ちなみに遺骨が見つかった後くらいから、このような投稿は見なくなりました。思い違いもあるかもしれません。

上の文庫本「山とお化けと自然界」は、タイトルが示す通り、山での不可解な体験談が語られています。「日翳の山 ひなたの山」のほうは、著者が山での出来事を綴った文集で、その中にいくつか不思議な話が。

そのひとつ「岳妖」は昭和15年に朝日連峰で実際に起こった不可解な遭難事故の話。ザックの締ひもは何のために引き抜かれたのか。ちょっとお勧めです。
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春画 [本]

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いま、ロンドンの大英博物館で『Shunga』展が行われているのは、以前「過ぎたこと、過ぎて行くこと」でSeptember30さんに書いて頂き(日本春画考 http://blog1942.blog132.fc2.com/blog-entry-645.html)、観てみたいなぁと思っていた。

詳しくはSeptemberさんのブログを読んで頂ければいいけど、春画は性をモチーフとしているので枕絵、秘画、ワ印などと呼ばれ、嫁入り道具に加えられたりなんてことも耳にしたことがある。あまり知らない人は春画といえば拒絶の方向に行く印象があるけど、当時の美、技術、ユーモアを注ぎ込まれて作られたものが春画で、菱川師宣、葛飾北斎、鈴木春信、歌川国芳など、有名無名問わず無数の浮世絵師が全力投球した一大ジャンル。

実際直接見ればこれが刷られたものかとじっくり見てしまう事間違いなしだ。その内容は江戸時代には「笑絵」とも呼ばれたように、登場人物が情事の最中に犬にほえられたり、浮気現場がばれたり、性と笑いが同居したものが多く、あまりジメジメした陰湿な感じはない。「馬鹿夫婦 春画を真似て 手をくじき」なんて川柳もありますしね。

そんな説明は素人の私がしても始まりませんが、これほどの規模での春画展はなかなかないようで、そもそもの日本でこの春画展が開催されないのはつくずく残念です。

ところがそんな春画を特集した雑誌を見つけました。『和樂』2014年1・2月合併号です。ちなみにページの背景はあの葛飾北斎の『喜能会之故真通(キノエノコマツ)』。女性がタコに・・・というこの春画はSeptemberさんのブログにも出ていて、バックの読みずらい大蛸と海女の言葉もしっかり活字にして頂いています(ぜひ一読をお薦めします)。さらに『和樂』にはなんと袋とじで歌川国貞の春画がついているようです。
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山のミステリー [本]

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山小屋の主人から聞いた、さまざまな怪奇譚を集めているこの本。話しにリアリティーがあるのは、その多くが山やなら誰しもが知る著名な山小屋の主人の体験談だからか。不思議な話ばかりでなく、丹沢の山奥に残る戦時中の戦闘機の話しや、車の走れない山中に放置された車の残骸など興味深い話題も入っている。ミステリーといっても、幽霊話しだけでなく自然の不思議、人の不思議などのジャンル分けがされているので、それもまた面白い。

工藤さんは以前1回だけ一緒に仕事をしたことがあるとは、以前「秋田マタギ聞書(http://photo-bici.blog.so-net.ne.jp/2013-06-07)」で書いたけど、その工藤さんの本だ。でも恐がりの私は手元に来て数ヶ月になるのに、摘んで読むことはあっても、なかなかしっかり読むことができないでいる。恐い体験はすぐに忘れちゃうのに、恐い話しってけっこう記憶に残っちゃうんですよね。それなら読まなきゃいいって思うんですけど、ついつい・・・。
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「シリーズ山と民俗」まとめてゲット! [本]

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ヤフオクやアマゾンにはいつも本探しでお世話になっているけど、欲しい本は登録してあってでて来たらわかるようにしてある。先日旅行から戻ったら、タイミングよく探していた本が出品された。以前も紹介したことがあるけど、「シリーズ山と民俗」はなかなか古本でもでてこないし、でて来てもビックリするような高値になることが多い。それでも手に入るならといくつか欲しい本を買ったけど、今回は8冊がまとめてでていた。

アマゾンで買えばざっとウン万円。中でも「山の怪奇・百物語」は最低でも15,000円、ときに4万もの高値がつくこともあるので、手に入れることは諦めていた。でも今回は破格の値段。背表紙はちょっとあやしく手書きの部分がある本もあるけど中はまっさら。目も悪くて一気に読むのは無理だけど、正月休みの楽しみができました。でもまとめて買うと、手に入れたことで安心しちゃうのか、往々にして読むのが先になるんだよなぁ。

「シリーズ山と民俗」とは、山村民俗の会が編集したもので、この会は昭和13年に設立され現在も「あしなか」という会報を発行し続けている。HPには「昭和13年創立以来、山村を中心に、自らの足で歩いて、見て、聞いて、そこに在る民俗文化を考え続ける在野の会です」とある。話の内容は昭和の古い時代に取材されたもので、かつて奥深い山中まで人の生活があり、樹木や獣、あるいは鉱物などの資源を利用して生業を立てていた。現在は加速度的に消えゆく、あるいは既に消滅した山の生活を記録している。

狩猟・狩の民俗と山の動物誌(シリーズ山と民俗1)
西和賀の熊狩り       浅野 明
秋田の山獣俗信       進藤孝一
佐渡のトンチボ       吉田ふじ
越後妙高山群の狩猟伝承   佐久間惇一
秩父の狩猟         飯野頼治
猪追いと熊の胆       飯野頼治
八ヶ岳山麓の狩猟伝承    小林増巳
北アルプスの動物と人    長沢 武
南アルプス北部の野生獣   小林増巳
美濃徳山村の熊狩り     脇田雅彦
丹波美山狩猟秘話      西浦左門
西中国山地の狩猟伝承    鈴木岩弓
狸と狐の話         末広昌雄
四国山地・惣川のシシ猟聞書 湯川洋司
椎葉の猪狩         武井正弘

杣と木地屋(シリーズ山と民俗2)
(1998年)
木地屋問答
 近江・木地屋根元の謎    橋本鉄男
丹波由良皮源流の木地屋    岩田英淋
江若国境・木地職のムラ    岡倉捷郎
伯耆大山山麓の木地屋     鈴木岩弓
九州山地、五木村の元山師   湯川洋司
伊勢地方の木地屋       倉田正邦
飛騨の杣人たち        脇田雅彦
北アルプス最後の木地師たち  長沢 武
諏訪の入野谷系木地師     小林増巳
伊那谷の木地師の墓      竹入弘元
秩父の木地師         飯野頼治
丹沢木地師の足跡       佐藤芝明
鬼首をめぐる八幡講仲     橋本鉄男

峠路をゆく人々 山村の交易・交通と運輸(シリーズ山と民俗3)
(1990年) 
六十里越街道をゆく人々  岩鼻道明
馬と峠道
 南会津の交易と運搬   山田哲郎
奥秩父の馬方たち     飯野頼治
ソリとソリ道
 奥多摩谷の木材運搬   石川博司
多摩川の筏流し      角田益信
炭焼のゆきかう道
 相模川源流の峠交通   杉崎満寿雄
南アルプス御所平峠の今昔 小林増巳
秋葉街道信州道覚書    沖 和雄
北アルプス・歴史の峠路  長沢 武
木曾中馬制と牛追い    横山篤美
大原女と若狭街道
 京へ通じる山越えの交易路 岩田英淋
峠を越える信仰の道
 畑燈篭をたどって    阿部志朗
西四国山地の峠と駄賃持ち 湯川洋司

山の味 山村の食制と山の植物誌(シリーズ山と民俗4)
(1990年) 
ドブロクと山の民        浅野 明
置賜地方山村の食制と味     奥村幸雄
会津山村の食べ物        佐原義春
畑のさしみ・コンニャクの味   時枝 務
北アルプス山麓と山菜      長澤 武
美味いも不味いも
 安曇村の食生活        横山篤美
アブラエの味
 飛騨山村の食生活       青木自由治
白山山麓の薬草と食用植物    今村充夫
トチと魚
 大野市下打波の食と味     坂本育男
京都北山の漬ものとお茶     岩田英淋
中国山地・ワニを食べる村々   土井伸一
石鎚山のダラスケと薬草・食用植物 西海賢二
山伏の薬と医療         根井 浄

住む・着る 山村の民家・民具と衣生活(シリーズ山と民俗5)
(1990年) 
秋田の民家 仙北群協和町   進藤孝一
湯殿山麓田麦俣の多層民家   渡辺茂雄
会津山村の民家と衣服
 会津北部を主として     佐原義春
越後魚沼群地方の民具     吉田 勇
上州山村とワラの民俗     飯島康夫
山村と稲干し         浅野 明
北アルプス山麓の民家と民具  長澤 武
信濃と麻           長澤 武
美濃・飛騨 古い着物の素材  脇田雅彦
越中五箇山の民家と民具    高田善太郎
白山山麓のむらと民家
 勝山市北谷町小原      坂本育男
洛北の三幅前垂        岩田英淋
讃岐山村の住まい       藤井洋一
椎葉神楽の衣装と住まい    永松 敦

山の怪奇・百物語(シリーズ山と民俗6)
(1989年)
榛名山加護九稲荷の霊異    小林増巳
上州奥多野山地の妖怪     時枝 務
奥那須安部ケ城の怪      末広昌雄
奥秩父の妖怪ばなし      飯野頼治
寄居冬住山浅間の怪      神山 弘
奥武蔵越生地方の妖怪ばなし  新井良輔
顔振峠の呪阻地蔵       大護八郎
仙元様のお怒り        岡田 博
丹沢の山霊・あとおいこぞう  佐藤芝明
八ヶ岳マモノ沢の犬隠し    小林増巳
上信越 山の怪奇ばなし    大塚安子
北アルプスの怪異伝説     長澤 武
梓川の水神の祟り       横山篤美
北アルプス山麓の怪異箪    胡桃沢友男
飛騨宮川村の蛇変化      青木自由治
火の玉・トンネル・片手の幽霊 浅野 明
美濃徳山村のモノ達      脇田雅彦
京都北山怪奇噺        岩田英淋
四国山地・惣川の不思議な話  湯川洋司 

山の歳時記 山村の暮らしと祭り・行事(シリーズ山と民俗9)
(1991年)
山と祭り 東北地方から    田中義広
雪国の火祭り         中沢幸男
上州山村の餅なし正月     時枝 勉
秩父合角山の祭りと行事    飯野頼治
奥多摩町の三匹獅子      石川博司
信州伊那谷山村十二ヶ月    三石 稔
北信濃におけるきり火と祭事  長澤 武
伊吹山麓の歳時ごよみ
 美濃・春日村の行事と自然暦 脇田雅彦
越前の山の祭りと芸能
 白山信仰と越前猿樂     杉浦 茂
山村に暮らす
 鈴鹿山麓生活誌       岸本美智子
近江青土釣引見聞記      橋本鉄男
大和・近江 山村の歳時習俗  赤田光男
京都北山の年中行事      岩田英淋
因州摩尼山の死者供養     鈴木岩弓
讃岐山村の祭り        水野一典
椎葉の小正月
 日向山村の歳時記      永松 敦
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アマゾンの書籍割引・無料配達にNO、仏下院が禁止法案可決 [本]

ネットのライブドアニュースで次のようなものがありました(http://news.livedoor.com/topics/detail/8127722/)。
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【10月4日 AFP】フランス議会下院は3日、インターネット小売大手米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)などが提供している書籍の割引販売と無料配達を組み合わせたサービスを禁止する法案を、全会一致で可決した。経営不振に陥っている国内の小規模書店を支援するのが目的で、今後、上院も通過して新法として成立する見込みだ。

フランスでは1981年から、小規模書店の保護策として出版社に書籍の定価を定めることを義務付け、販売時の割引率を最大5%に制限している。今回下院を通過した法案は、この5%の割引と無料配達を組み合わせたサービスの提供を全ての書籍の通信販売業者に禁じるもの。

法案を提出した最大野党・国民運動連合(UMP)のクリスチャン・ケルト(Christian Kert)下院議員は、書籍市場で利益を上げているのはネット書店のみだと指摘。「投資利益率の非常に低い個人経営の書店は、生き残りが難しくなっている」と述べた。

アマゾンはこの法案について、差別的だとして猛反発しており、AFPに送付した声明で「書籍の価格をつり上げようとするいかなる措置も、フランス国民の消費力を低下させネット通販利用者に対する差別を生み出す結果にしかならない」と批判している。
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確かに小規模書店を守るには必要かもしれないけど、ネットの便利性を知ってしまったユーザーにはなかなか難しいだろうとは思います。こういうところはフランスらしく思いますけど、やりかたがもう一歩なのかな?

私もアマゾンは良く利用しますが(古本のみですが)、やはり送料サービスや検索機能、翌日配達などは嬉しいし、書店では見つけられない本を簡単に探せるのは魅力です。
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越後南魚沼民俗誌 [本]

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新潟の松代に何度か出かけ、どうやらそこに住むことになりそうだけど、この辺りではまだまだ地域の仲間意識が強く残っているらしい。それが外からの人間に対して拒絶の形にならないのは幸いだけど、地域に馴染むにはそれなりの努力も必要になるんだろう。都心部とは違い、自然が当たり前の地域ではたぶんどこに行こうがこういう傾向は残っているのだと思う。

ところで先日、少し古い本を手に入れてみた。「越後南魚沼民俗誌」というタイトルで、昭和46年とあるのでかれこれ42年ほど前のもの。本は100年前でも普通に読めるのがいい。それにネットでは日本全国からいろいろな本を選べるのは便利だ。中身が確認できないのがちょっと辛いところだけど、知らない本でも探せるのは不便を凌駕する。

さらっと読んだところによれば「血の繋がりのない親族の集まり」が村だという。この「村」というのは、現在の行政による区分から生まれたものとは違い、生活に根ざした小さな共同体という意味合いが強いようだ。こうした意識が現在も残されているかどうかは別として、興味深く面白そうな気がしている。雪が積もってやることがなくなったら、囲炉裏でじっくり読んでみよう。

南魚沼は移住を予定している十日町とは山を隔てた向こう側になるけど、内容は民俗誌なので、それこそいろいろ。住居、服装、仕事、食べ物、村、家と親族、年中行事に祭り、神祭、呪法、言語に諺、謎などなどで、農具の使い方やら種まきの季節、いろいろな文化的要素を伺い知るにはいいような気もするし、生活にも少しは役立つかもしれない。

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シリーズ山と民俗 [本]

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先日ナイフがヤフオクで売れたので、自転車の消耗品と本を買いました。今回はシリーズ山と民俗の「姥(はは)なる山に祈るー祖霊信仰と山の地母神」です。

これは前にも出た「シリーズ山と民俗」の「8」で、内容は「山の動植物とのあいだに織りなされる暮らしや民俗、日本文化の内側にあって、ひそかに語り伝えられた異界のものがたり」となっている。

目次を拾うと以下のようなもので、基本的には山の神さまに関わる言伝えの類いだと思います。「シリーズ・山と民俗」の本はこれで4冊目かな?興味のありそうなところだけを選んで、その中から安いものを買っているのでシリーズ全てを揃えるなんてことはないけど、もういくつか面白そうなものがあるので、今後の楽しみにしようと思っています。

岩木山のお山かけ           土田絹子
岩手山 田の神の依り代        浅野 明
白河の関の明神ー峠に祀られた境界神  岩鼻通明
飯豊山詣りと行屋
ー山形県沖多摩地方における      奥村幸男

越後・佐渡の山信仰          佐久間惇一
上州王城山信仰とまつり        時枝 務
信州富蔵山観音信仰          小林増巳
北アルプス山麓における雨乞い習俗   長澤 武
雨乞いと山岳信仰           高谷重夫
鈴鹿山系の竜神信仰          両角三男
大和二上山のダケノボリ
ー郷村の人々の山信仰         浦西 勉
山岳信仰と祖霊            赤田光男
周防金峰山の信仰と祭り        伊藤芳枝
石鎚山麓の山信仰           西海賢二
雲仙の地獄信仰            根井 浄
山の巨石信ー西日本の狗留孫仏     菊地 武
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秋田マタギ聞書 [本]

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「秋田マタギ聞書」をアマゾンで注文。どうやら仕事に追われて一段落すると、文字が読みたくなるようだ.この本はマタギと呼ばれ、東北の山中に住み、古来からの伝承を守り今にいたる秋田マタギに関するもの。

昭和初期から30年にわたって行われた、約30人の秋田マタギからの聞き書きで、日常生活から民話までが記録されているらしい。この本を知ったのは、以前一緒に仕事をした工藤隆雄さんに頂いた「マタギに学ぶ登山技術」という本の中に、参考資料としてあったもの。

ついでに「クマにあったらどうするか―アイヌ民族最後の狩人姉崎等」も、おもしろそうなので一緒にゲット。内容はアイヌ民族最後のクマ撃ち猟師という姉崎等さんが、山やクマについて語りまくったもので、熊に出くわしたときのハウツーモノではないようだ。

一部抜粋すると、「クマも人間を恐れています。人間は気づかなくてもすぐそばにクマがいることもあります。ただし時折凶暴なクマもいる。そういう場合はクマの目をじっと見据えてください。自分より強い相手には向かってきませんから。ただ、それでも向かってくる事がある。その場合はあきらめてください」。とある。まあそれが自然だろうなとは思います。(^^;
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続 山と猟師と焼畑の谷 [本]

アマゾンから数日で届いたこの本。話し言葉がそのまま文字に移されているのでちょっと読み難いかもしれない。それも読み進むうちに慣れてしまうと、秋山郷方言と擬声、擬態語が混じり、非常にリアルな感覚が生まれてきて、昔からの猟師の生活とともにあった土地柄、山の雰囲気、ケモノとの関係が想像できる。まるで囲炉裏を囲んで直接話しを聞いているような錯覚を覚えるのは楽しくも、興味深いものだった。

この本が書かれたのは昭和58年(1983年)。30年も前のものだが、当時の古老猟師がさらに父やお爺さんから直接聞かされた話しなど、口伝えにしても良く知る人から日常的に聞かされたもので、突飛な話しも素直に頭に入って来る。こうしたことを体験、記憶している人達はすでに少ないだろう。非常に貴重な内容だと思う。書かれている話しも面白く、一気に読んでしまった。

面白かったので同様の本を探してみたら、この本が見つかりました。次はこれを読んでみようかな。

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山と猟師と焼畑の谷 [本]

またアマゾンのお世話になりました。最近はまっている狩猟や山の生活に関する内容ですが、ここのところ少し時間がなくて読んでいない本が溜って来たので、ちょっと頑張って時間を作らないと。

以前はよく電車に乗っていたので、その移動の間に読んでいるとすぐに読み切れたのですが、最近はほとんど電車に乗ることがなくなってしまったので、積極的に読む時間を作らないとなかなか進みません。

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タイトルは「山と猟師と焼畑の谷」で30年前の出版。内容は以下のようなものだけど、「山と漁師」の部分が面白そうです。秋山郷と言えばうちの相棒ともキャンプしたことがあるけど、よく写真などで見る秋山郷とはずいぶん違う雰囲気だったのが不思議でしたが、「秋山郷」が広いエリアを指す言葉だと知ったのはそのずっと後のことでした。

山の女――山と猟師と焼畑の谷――秋山郷に生きた猟師の詩(山田亀太郎・ハルエ 述/志村俊司 編)

日本三大秘境の一つに数えられていたかつての秋山郷で、今では想像もつかない貧しさと飢えに耐えて必死に生きた一人の女のすさまじい暮らしと苦難の生涯。 野性あふれるクマ獲り談義やケモノの話。猟師のしきたりやタブーと山ごもり。原始的な焼畑とヒエ・アワ・ソバが主食の貧しい暮し。職漁のイワナ釣り、危険な木挽仕事、天狗や妖怪など、山の匂いがたっぷりと漂う昔話。 志賀高原の北、長野・新潟両県にまたがり、2000メートルを超える山々に囲まれた峡谷の秋山郷で、冬は猟師、夏は焼畑と木挽で暮らしてきた老夫婦の物語。

まえがき
◇焼畑の谷
 冬は猟師、夏は木挽と百姓で
 猟師の家から猟師に嫁いで
◇山と猟師
 猟師
 鉄砲
 服装
 山ごもり
 山のキマリ
 山のタブー
 犬
 山は危ない
◇猟師とケモノたち
◇附録・亀太郎さん夫妻の昔話
あとがき
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山ことばと炉端話 [本]

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山ことばと炉端話―山の伝説・昔話とことばの民俗 (シリーズ山と民俗 10 山村民俗の会)を買いました。この手の本は足も速い上に、値段もその時々でビックリするほど変化があるので(たいていは高値になりますが)、できるだけ追跡してあちこちで検索し、頃合いを見て買う必要があります。

この本も2万円以上から2000円まで変化しますが、油断するとそれでもなくなってしまうのが判断の難しさ。今回も探しているときにはあちこちで数冊はあったのに、今日探したら1冊も見つかりません。元々が少ないのでしかたがないのかもしれません。

内容は「狩人や杣人、木地屋、炭焼き、金掘り、強力、山伏など、山びとたちのことばの諸相を各地の山の伝説・昔話を通してさぐる」となっているけど、地名と伝承の関係や山仕事をする人達の伝説、言い伝えから民話まで、なかなか興味深いです。早く仕事を終わらせてゆっくり読んでみたいなぁ。

このシリーズは他にも読みたい本がいくつかあるけど、けっこう高値安定でなかなか買えません。「狩猟」なんて次に買いたい本はあるんですけど、アマゾンでは4400円ですが、別のところでは2万円超でしたね(こちらもすでに売れていた!)。

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やっぱりブーム? [本]

もう終わってしまいましたが、こんなイベントがありました。
写真評論家の飯沢耕太郎さんは写真も撮る方だとは知っていましたが、きのこ文学研究家だとは全く知りませんでした。びっくり!
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山小屋・きのこの時間 ~飯沢耕太郎+玉木えみ作品 展~

2013年1月24日(木)〜31日(木)
OPEN:13:00〜19:00
CLOSE:Mon&Tue

きのこ文学研究家で写真評論家の飯沢耕太郎さんが、山小屋をきのこワールドにします。飯沢耕太郎さんのコラージュ作品に包まれれば....あなたの中に眠るきのこ愛が芽吹くハズ。
『少女系きのこ図鑑』の著者・玉木えみさんの作品もご堪能あれ。期間中は、飯沢氏によるトークショーや、きのこ料理とのコラボ、クリエイターによるきのこグッズ展示など、きのこの魅力を味わい尽くすふしぎ時間をご用意しています。

きのこをたべる 1月26日(土)14:00〜19:00 hissaのきのこスープ祭り 参加費:500円〜 ※予約不要
きのこをはなす 1月27日(日) 16:00〜18:30 飯沢耕太郎さんのトーク& 伝説のきのこ映画上映会 参加費:1000円 ※要予約

トーク申し込み platform@move-move.com

企画:MOVE Art Management
DMデザイン:小熊千佳子
DM写真:スズキアサコ

gallery and shop 山小屋
東京都渋谷区恵比寿1-7-6 陸中ビル1F
tel.080-4144-7256(専用電話)
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先日アマゾンでこんな本を見つけました。ここ数年キノコ狩りはとても人気があるらしく、キノコ関連の図鑑や書籍もそれなりに人気があるようで、秋になるとキノコの本が横積みされていることも珍しくありません。おまけにこの図鑑の監修は飯沢耕太郎さん!ひゃぁ〜
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それにしても「小女系キノコ図鑑」とはなんぞや?とは思いましたが、まさかこんな図鑑があるとは想像を絶しました。イラストなので特徴は掴みやすいような気もしますし、説明もわずかですがでているのでとりあえずは図鑑ですが・・・(^^;
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タグ: キノコ
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マタギ [本]

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またアマゾンで本を買いました。今回は「マタギ  矛盾なき労働と食文化・田中康弘」というもの。私は房総半島の先端で生まれ育ったので、海の遊びは子供の頃から当たり前だった。潮が引いたら毛ガニやワタリガニを獲ったり、河口で牡蠣を獲ってフライにしてもらったり、地引き網を手伝って雑魚をもらったり、アサリや蛤を獲ってワカメを拾い遊んでいた。

でも高い山や渓流がない房総では山の遊びは全く知らず、漠然とした山への憧れがあったように思う。青年時代には時間もお金もなかったので、山への憧れはあっても精々が2泊程度の山歩きや、自転車を担いで峠を越えるような遊びをしていた。

当時繰り返し何度も何度も読んだのは、ヘンリー・D・ソローの『WALDEN 森の生活』。ホース・アースカタログの大きなページをめくりながら、アウトドアの生活や道具の使い方を想像しては夢の世界を飛び歩いていた。

ところがこの本の作者、ソローは田畑を耕し、魚を釣り、自給自足の生活を送ったにも関わらず、なぜか狩猟についての記述はなかったように思う。ナイフの使い方、釣り針のこと、食べ方などはあるのに狩猟についての記述がないのは不思議な感じがしたものだった。

ところで日本では「狩猟」という行為に対して感情論ばかりで、釣りをしていても非難の声を浴びせられることも多いから、狩猟なんてのは可哀想で野蛮な行為としか写らないのだろう。

「肉を食べたいなら牛や鳥やブタを食べれば良い」といわれることもあるけど、彼らはそんな自分の言葉の意味に気が付いていないのだろう。まあそれはともかく、この本の中には「熊の味」、「雪山のうさぎ狩り」、「冬の川で猟をする」、「マタギの山の茸」なんてのがある。

なかなか現実の狩猟は難しいけど、無駄を排したマタギの狩猟というのは興味深い。そもそも長野マタギは一切情報を外に出しては行けない掟があるというし、東北各県のマタギにも、それぞれ頑なに取材を拒否して来た文化があるので、書籍になるのは民族学的な部分ばかりで具体的なものは少なかった。この本の内容はマタギの狩猟に特化したもののようなので楽しみです。

<感想>
というほどのことはないけど、残念ながら取材した人がたぶんアウトドアに全く興味がない人なので(「山で迷ったら沢に下りるのがセオリー」なんて書いてあるし、そもそもが「暇だからマタギ取材に」・・・なんてのはちょっと)、せっかく現場に同行しながらも興味深いところの突っ込みがたらず、いまひとつでした。一般的にはこの程度でいいのかなとも思いますが、貴重な体験を何年もしているのにもったいないなぁ。山菜狩りも、キノコ狩りも、もちろん狩猟はおろか釣りもやらないのに、いきなりマタギの世界は無理があるんだろうなぁ。もう少しつっこんだ、具体的な話しが出て来ても良かったと思うけど、とても残念。
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麻生太郎 [本]

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選挙が終わったからというわけでもないけど、先日またアマゾンで本を1冊。新潮新書の麻生太郎「とてつもない日本」だ。選挙のほうは「原発・消費税・TPP」を考えれば自民党は問題もあるけど、それはそれとして日本の姿の一面を現しているのかなと、感じる本だと思う。わかり難い政治の話しではないので、簡単に読めてしまうのもこの時期の本としてはいいかも。
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熊を殺すと雨が降る [本]

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うちの相棒は本が大好きで、一昨日の休日にも図書館に行って本を何冊か借りて来た。そのついでに私もちょろっと本棚を覗いてみたら、面白そうな本があったのでアマゾンで注文してみた。

このタイトルは昔アイヌの話しで聞いたような気がするが、記憶が曖昧だけど、確か山の神さまである熊を殺すと嵐になるというような感じだったと思う。山の主を殺すとだったかもしれない。

それでタイトルに惹かれて興味を持ったというわけだけど、こうした民俗学と言うのか伝承というのか、言い伝えのような話しは興味深い。

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今日は富士山をバックに、燃えるような夕焼けだった。一眼レフの望遠で写している人が何人もいたけど、ちょうど富士山の頂きに日が沈むように見えたので、それを狙っていたのかも。ライカじゃあちょっと難しいし、タイミングを逸したけど、写すだけは写してみました。
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旅行の携帯本 [本]

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海外旅行に限らず、旅行で時間の余裕がありそうなときには、簡単な(読みやすい)本を持って行く。まっ、国内では雑誌が多いけど、今回は田中長徳氏の「屋根裏プラハ」を選んでみた。アマゾンでレビューを見るとずいぶん勝手なことを書いている人が散見されるけど、カメラや写真に関する文章を気軽に楽しく読ませてくれる氏の雑文は好きだ。老眼鏡が必要になって本を読むのがちょっときつくなって来ているけど、プラハを思い出しながら読めればと思っている。

と、ブログを更新したのもつかの間、アマゾンからメールが来て、本の到着予定が「11月30日」だって!いつも2日もあれば届くのに、なぜ普段の10倍も?まあ、お金も振り込んでしまっているので、到着したら正月の楽しみにしよう。とほほ。




ところで昨夜は久しぶりにのんびりとした時間を過ごしたけど、youtubeで若かりし頃の音楽をいろいろ探し出して聞いていた。というか、youtubeなんで見ていた。「悲しき鉄道員」や「ヴィーナス」が大ヒットしたザ・ショッキングブルーは、当時紙媒体で写真を見るか、布団を被って聞いたラジオでしか聞いたことがなかったので、映像は初めて。とても新鮮だった。

そのなかでサイモン&ガーファンクルの最近の映像があった。「http://www.youtube.com/watch?v=YOPAPS2rnwg&feature=related」映画「卒業」を観た人にはおなじみの曲だけど、この映画を観ていない人はまた違った印象を受けるんだろうと思う。と、思ったものの、あの映画を今の人が観たらたぶん当時の若者とは全く違った感想を持つのはたぶん間違いなさそうだ。時代は変わるだな。

それにしてもすっかり歳をとった2人で、声を出すのがちょっと苦しげではあったけど、しみじみと気持ちの中にメロディーが入って来て、思わず当時のことがいろいろ思い出されて感傷的な気分になってしまった。でも年老いた2人のサウンド オブ サイレンス、ミセスロビンソン、スカボロフェアーなどを聞いていると、歳をとるのも悪くないなぁと思えるのだった。
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ラブレスナイフ、その後 [本]

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ラブレスのナイフを買ったは良いけど、あまりに酷い状態にがっかりしたと同時に、見ているだけでは気が付かなかったところにも気が付き、今まで以上にラブレスが気になって来た。

とはいえ、きれいなラブレスは手が出ないので、例によってアマゾンで本を検索し、早々に1冊注文してしまった。タイトルは「ナイフマガジン 2011年 02月号」。この号は81歳で逝去したカスタムナイフの巨星の作品をギャラリー形式で紹介した、「追悼・ボブ・ラブレス」号。

工房を何度も訪ねて話しを聞き取ったスタッフがレポートする「等身大のラブレス」の人と作品を語るらしい。これ以外にも「大工道具のかたち」、「ハンターとハンティングナイフ」なんて企画も面白そう。

タグ: ナイフ
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またアマゾンで・・・ [本]

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先日よくおじゃましているトラさんのブログ「travelster」の中で、太宰治の「津軽」の一文がでていました「桜と雪と新緑と。。。東北一周 #2(http://travelster.exblog.jp/18246331/)」。

もう一月ほど前のバイクツーリングの記事ですが、その津軽の文章に惹き付けられて読んでみたくなりました。ところが私の悪いクセで、つい本を買うのを後回しにしたらすっかり忘れてしまいました。ふっとした拍子に思い出すのはいつもの事ですが、今日は慌ててアマゾンで注文。本の値段は1円で、送料が250円って・・・(^^; まっ、しかたないですね。
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アマゾン(14日加筆) [本]

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先日アマゾンでまた本を注文した。本と言っても雑誌と写真集。ひとつは田中長徳氏の「ウィーン古都物語」。ウィーン、プラハ、ブダペストの名所旧蹟をウィーン在住の頃の氏が写したもの。写真集というよりも、写真が入ったエッセイかもしれない。なんと37円なり。送料のほうが高かった。

今日(14日)、この本が手元に届いてわかりましたが、この写真はウイーン滞在時に写したものではなく、後から写したものでした。写真集というよりもそれぞれの都市のガイドブックの体裁をなしています。というのもこの本はグラフィック社のスペイン、北欧、ライン河、パリなど「物語シリーズ」のひとつとして成っているからです。

それでもシリアスフォトグラファーのお仕事写真を見ることができるのは楽しくもあり、それぞれの古都を興味深く知ることもできます。普段のエッセイ風の文章とはまた違った本ですが、長徳氏が好きな人にはガイドブックとしても、見覚えのあるカットを探すにしても、面白い本だと思います。

もちろんガイドブックとしての利用価値も存分にありますが、たとえばプラハの紹介文はまるでビールのために書いたような文章で、やはり一般的なガイドブックとは別物と考えたほうが良さそうです。もちろん普段の長徳節とは違って、ちょっと姿勢を正しているような、「まじめにお仕事しています」的な文章ですが、読むだけでも楽しいと私には感じました。お勧めです。

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もう1冊は「カメラバッグ年鑑 1999 (ワールド・ムック 202) 」で340円。年鑑とあるので、毎年でていたのかな?カメラバッグってなかなか思うようなものに出逢えないけど、魅力的なものがあることもまた事実。読みたかったのは「12人のカメラマンが勧めるカメラバッグ」と、「ホワイトハウスカメラマンのカメラバッグ」いう企画。

特に12人・・・のほうは自分が使うバッグの紹介が興味深い。それに田中長徳氏の「有名人のカメラバッグ」というのも面白かった。ホワイトハウスの・・・ほうももちろん興味深いんだけど、どうもレイアウトが良くない上に、文字が老眼には読み難くて残念だった。内容は良いんだけど。

でも困ったことに、この号の特集の「ドンケストーリー」で、近寄らなかったドンケが欲しくなってしまった。(^^;
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