2007年のちょうど今頃(記録を調べたら、まさしく今日からプラハでした)、相棒と初めての東ヨーロッパの街、プラハに出かけた。現地に到着したのは夕方だったのかもしれないが、真っ暗で雨の降る中を旅行会社から依頼された言葉の通じないドライバーが、私達2人をホテルまで連れて行ってくれた。そんな最初のプラハの印象だったので、当初はあまりいいイメージを持たなかった。


ホテルに着いてすぐに食事に出かけたが、場所が良くなかったのかホテルの回りにはレストランも見つけることができず、ビリヤードの台とカウンター、小さなテーブルがいくつか無造作に置いてあるバールのようなところで、当てずっぽうで食事を頼んだのだった。それでも飛行機の長旅と現地に無事に着いた安堵感、食事にもありつけたのでひとまずは落ち着いて休むことができた。


日の出はゆっくり、外は真冬のような寒さで、すぐに毛糸の手袋を買った。100円くらいだったが手先を暖めるには十分だった。市内の名所などを今更ガイドブックで調べて、あちこち回るうちにこのプラハという街がとんでもなく美しい街だとわかって来た。狭い石畳の通りにはさまざまな時代の建物が建ち並び、長い年月を経た教会や広場がそこかしこにたたずんでいる。


それからは毎日食べる時間以外は外を歩いた。とても寒くて午後3時を回れば薄暗くなって来たような気がする。それでもホットワインで体を温めてはヴルタヴァ川沿いを歩き、古い教会でクラッシックコンサートに耳を傾け、旧市街を彷徨ってすっかり気に入ってしまった。


そんな大好きなプラハを写して来たカメラがライカのM3。とても好きで愛着もあるカメラだけど、もしかするとM3はプラハに向かい、その替わりにこれもまた大切に抱えられて、プラハを写し続けて来たカメラが私のところに来ることになるかもしれない。


そんなことを考えていたら、ついプラハが懐かしく、またしてもプラハの写真を出してしまいました。私のスキャナーはどうもスキャンの調子が悪く、設定通りにスキャンできず、縦長になってしまったり、サイズが小さくなってしまったりで、大きさがバラバラですみません。