ザクロが口を開いて、赤いつやつやの実が美味しそうだ。ザクロの実なんて食べることはほとんどできないので、種を潰さないように果肉部分を潰して果汁を楽しむだけ。食べ方としてはアケビに似ているけど、味は酸味や渋みもありもっと大人の味だ。

でもなぜかザクロには少しだけ執着心があるのは、どこか自分の気が付かないところで何かの記憶と繋がっているのかもしれない。なんとなく若かりし頃の母の記憶に重なるものがあるのかもしれない。重そうな実を、折れそうな細い枝の先に吊るしているのを見ると、ついとりたくなってしまう。


秋の味覚の1つ、柿になるともっと子供も楽しめる。とはいえ、大抵は渋柿で口にするとすぐに吐き出さなくてはいけないはめになる。いつまでも口に残る渋みは嫌なものだが、干し柿にするとどうしてあんなに甘くなるのか。でも私は子供の頃に干し柿を食べ過ぎて当たってしまい、それ以来どうも手が伸びない。

キノコの季節は終わりを迎えようとしているが、木の実は今が最盛期かも。今年はブナの実を相棒に食べさせることができなかったのが心残りだが、今月中旬からは狩猟が解禁になるので、そちらでの楽しみは残っている。もっとも私には狩猟はできないので、もっぱらレストランに期待するしかないのですが(^^;