山小屋の主人から聞いた、さまざまな怪奇譚を集めているこの本。話しにリアリティーがあるのは、その多くが山やなら誰しもが知る著名な山小屋の主人の体験談だからか。不思議な話ばかりでなく、丹沢の山奥に残る戦時中の戦闘機の話しや、車の走れない山中に放置された車の残骸など興味深い話題も入っている。ミステリーといっても、幽霊話しだけでなく自然の不思議、人の不思議などのジャンル分けがされているので、それもまた面白い。

工藤さんは以前1回だけ一緒に仕事をしたことがあるとは、以前「秋田マタギ聞書(http://photo-bici.blog.so-net.ne.jp/2013-06-07)」で書いたけど、その工藤さんの本だ。でも恐がりの私は手元に来て数ヶ月になるのに、摘んで読むことはあっても、なかなかしっかり読むことができないでいる。恐い体験はすぐに忘れちゃうのに、恐い話しってけっこう記憶に残っちゃうんですよね。それなら読まなきゃいいって思うんですけど、ついつい・・・。