今日は雨で走れないのでちょっと時間ができた。そこで気になっていたことを簡単に検索してみました。すると山の声についてはあちこちで同じような言伝えがあるようです。

●山中の妖怪が人に呼びかける時には一声しか発しないので、山中で働く人々は、お互いを呼ぶ際に必ず二声続けて呼ぶよう戒められている。
●山仕事の際、平地とは異なる山言葉が用いられることがあるが、樺太アイヌでは山狩りの際に「おーい」と呼ばれたとき、うっかり声に釣られて行くと命が危ないといい、「人呼びおばけ」の意味でカヨーオヤシという。
●アイヌは山中で呼ばれたときに2度目までは聞き流し、人間だとわかったら初めて返事をするよう伝えられている。

マタギは山中では名前は呼ばずに、屋号のような名称を使うと聞いたこともあるけど、これも同じような理由なのかな?

昨日の記事では実際に返事をしてしまった人の話をだしましたが、2チャンネルに同様の内容が見つかったので、以下に出しておきます。この話しと昨日の話しは実に似ていると思います。

雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2005/12/22(木) 19:35:18 ID:PJO/01Ta0

友人の話。

山中の池でバス釣りをしている時のこと。
脇の林の中から「おーい」と呼ぶ声が聞こえてきた。
段々と大きくなってくる。彼の方へ近づいてきているらしい。

やがて木々の間から男が一人現れた。
身なりはごく普通の登山者という印象だ。
しかし、目が虚ろで焦点が合っていない。
どこかまともでないのか、すぐ横にいる彼にも、まったく注意を払わない。

男は一旦立ち止まったが、すぐに「おーい」と大声を出して歩き出した。
何の怖れも感じていない様子で、じゃぶじゃぶと水の中に進んでいく。
友人は大いに慌て、男を引き止めるため追いかけたという。

さした抵抗を受けることなく岸まで引きずり戻すと、男は目を瞬いた。
「あの、ここは何処で、一体何があったんでしょう?」
ポカンとした顔で友人に聞いてくる。正気に返ったようだ。

事情を尋ねたところ、山歩きをしているとどこからともなく「おーい」と呼ぶ声が聞こえたらしい。
誰が呼んでいるんだろうと声の方に足を進めているうちに、気がつけば濡れ鼠で友人に抱きかかえられていたのだと。
「おーい」と声を出していたのはあなただったと言われた男は、信じられないという様子で首を振ったという。

男が無事に山道に引き返した後、彼は夕刻まで釣りを続けた。
残念ながらそれ以降の釣果はぼうずだったらしい。
「池の主様の邪魔をしたんで、怒らせちゃったかな」
そう言うと、彼は小さく舌を出した。