7月の始め、千葉県のマザー牧場に行って来た。マザー牧場と言えばその昔、まだ中学生だった頃に初めてのサイクリングで行った場所だ。当時は都内に住んでいたが、その自宅から走って行った。

サイクリングという言葉を知り、お年玉を3年ほど溜めて買ったサイクリング車は、どこまででも行けそうな夢をもたらせてくれた。当然マザー牧場なんて距離も確かめずに、「このくらいは行けるだろう」と、気楽に決めたものだった。でも往復の距離はかるく100キロを越えていたはず。

自分で買った自転車は、子供の頃に買ってもらった自転車と同じものでありながら、もっと身近な分身のようにも思えたものだった。海岸線は平坦だが牧場まではしばらく上りが続く。それでも当時はあまり気にならなかったのは、若さもあるが、自分の足だけで初めて遠くまで来ることができたことに興奮していたのかもしれない。

時は流れ、あれから数十年。「こんなはずでは・・・」という思いが頭をよぎる。いつものことながら、やっぱり上りは苦しい。汗はこんなにも目に滲みるものだったろうか?それでもやっぱり走ることは楽しい。