ベルギーのゲントでいきなりでくわした池のカエル。でかい上に、ちょっと不気味。ゲントは「青い鳥」の作者メーテルリンクの故郷で、ブルージュと並ぶ北方ルネサンス発祥の地でもあるらしい。「らしい」ってのは、自分では全くそっちの知識はないためで、教えてもらってもなんとも反応できない。(^^; 旧市街などもあったはずだがいまひとつ記憶が定まらない。

というのも、パリからベルギーに入りローカル線での移動だったけど、乗り間違えて知らないとこに向かってしまったり、行き先の地名も忘れて連絡先もわからず、たった一度だけ通った道の記憶をたよりに目的地に向かったりと、観光どころではなかったためかもしれない。なんせ、言葉が全くできないので、道を聞くのも大変だし、そもそも行き先の地名がわからんのだから困ったものだ。

さすがに行き先の地名も連絡先も、駅の名前もわからないと気が付いたときには心臓がバクバクしてカーと熱くなった。(^^; だって乗り継ぎのローカルな電車に乗ろうとして、路線図を見て「あれっ?なんて言う駅に行くんだっけ?」って、初めて行き先を知らない自分に気が付いたんだから笑ってしまう。


で、ベルギーといえば国技は自転車のロードレース。水曜日と日曜日だったかには街中でレースが行われていて、少年達が将来のプロを夢見て必死に走っている。ベルギーはヨーロッパにあっても特別熱狂的な人達で、テレビを付ければ朝から晩まで昔のレースに関するビデオなども観られるし、地元のおじちゃん、おばちゃんもやたらと選手やレースに詳しい。

もちろん小さな国土なのに、フランス語圏のワロンとオランダ語に近い言葉を話すフランドルに分かれていて、自転車は特にフランドルが中心になる。国境とは別に民族の対立があるのはヨーロッパでは当たり前のような話しだけど、日本人にとってはちょっとよく理解できない部分でもある。たしか1つの大学をワロン人とフランドル人用に分けざるを得なかったという話しも聞いたことがある。

なんにしても小さな国でもあり、1930年代に活躍したかつての世界チャンピオンなどが普通にバールにいたり、その選手をみんなが知っていて席を用意していたり、いまでもファンが声をかけていたりする。また自分のブロマイドを持って「50年前のツール(ド・フランス)に出たことがあるよ」なんて教えてくれたりするおじいちゃんが現れる不思議なところだ。


そんな人達がレースを観戦するときにかじっているのが、干した魚。たぶんタラだと思うけど、塩っからくて、そのまま食べてもあまりうまいものとは思えない。それでもけっこう食べているのがこれもやっぱり不思議の1つ。ポテトを揚げたフリットは美味しいけどね。