地元は昔、宿場町だった。古道や古い宿もまだ残っているが、人口は減少の一途。先日聞いた話しでは、小さな集落では最近まで数件の家が集まり、まとめ役の人が少ない人を集めて、農作業を指示してやりくりしていたらしい。


少し大きな田圃を持つ人、小さな田圃しかない人。農地の広さに関係なく、いるのは老人ばかり。そこで隣組のまとめ役が『今日はこちら、明日はそちら』と人出を指示してなんとか農作業をこなし、収穫は田畑の面積に関係なくそれぞれの家が暮らして行けるように分配していたらしい。


ところがそのまとめ役もついに動くのがままならなくなり、まとめ役を失った集落では若い人が入ることもなく、今年からは個々にやらざるをえなくなったという。おそらくは1人2人では農作業もできず、ここを離れて行く人がでてくるのだろう。