子供の頃、年寄りはどうして眉毛が長く伸びている人が多いのか不思議だった。頭の毛がなくなっても、眉毛が伸びていて、おまけに鼻毛もボワボワ出ていたりする。

「あんな年寄りにはなるまい」と思いつつも、50を超えた頃から自分の眉毛もこれまでの倍以上も長くなってきて、時々ハサミで切らねばならなくなった。幸いまだ鼻毛がぼうぼう伸びるところまでは行ってないけど、これはどうしたことやら。

そんな疑問を相棒が解いてくれた。どうやら人の毛根は年をとるにしたがって、それまで遺伝子にしっかり記録されていた「あなたは髪の毛です」「あたなた眉毛だよ」という情報が壊れたり、間違って記録されてくるらしい。

そのせいで本来は長く伸びない眉毛も「あれ〜、自分は髪の毛だったっかなぁ?」と、生えている場所もわきまえず、「まっいいか、長いぶんには文句はないだろう」と思うかどうか知らないけど、どんどん伸びてしまうらしい。もちろん鼻毛も同様だ。

でも脇毛や下の毛、すね毛がぼうぼうと伸び続ける話は聞いたことがない(いたら教えてください)。勘違いする体毛は頭部に限られるんだろうか?そういえば恥ずかしながら耳毛も伸びるので、時々抜いてごまかしているのは内緒だ。