自転車に興味のない人は申し訳ない話しだけど、イタリアに行くとちょっと郊外に出れば夕方にはロードレーサーが当たり前のように走っている。それも仕事をリタイヤしたような人が、トレーニングでもないだろうが、日課のように颯爽と風を切っているのだ。さすがは自転車王国と感じる。

そして街中にも意外と自転車が多い。日本と違ってミニサイクルはほとんどないが、古いロードバイクをそのまま実用車に改造したものが良く見つかる。このロードバイクもわかる人が見るとビックリするようなバイクだった。


専門的になるけど、名前はビアンキ。ヘッドラグとヘッド小物が一体となったオリジナルデザインは、今はなくなってしまったキオルダーのもの。カンパニョーロの鉄とアルミを噛み合わせたスモールフランジハブは、ビアンキの古いロゴが付いている。


カンパのロングエンドのスロットには溝が切られ、ディレイラーはこのエンドとセットになっていた、シングルレバーのパリ・ルーベが使われている。コレクターが見たら、持ち主と交渉して買い取りたいくらいだろう。イタリアにはこんな歴史的な名車がこっそり隠れていたりする。ちなみにざっと60〜70年ほど前のものだろう。こんなものが現役で使われているのがすごいことだ。ライカのよう。