昨日、東京の金町浄水場の放射線基準値が、乳児には危険を及ぼす可能性がある値になったらしい。金町浄水場は利根川の水を利用しているが、ここまで福島原発の放射線物質(微細なチリ)が飛んできているということになる。しかし当然のように政府は「危険はない」を繰り返している。

福島では原乳が出荷できず、多くの野菜も出荷できなくなっている。原乳でいえば乳牛が放射線物質を呼吸によって空中から吸い込み、内部被曝によって出された原乳が放射能を帯びてしまったということだろう。野菜の場合は単純に放射線物質が表面に付いたためだ。当然ほうれん草に限ったことではなく、ハウス内で作られたものも含め、このエリア全ての野菜に同じことが言える。そして肉類や卵も。家畜が汚染されるということは、いうまでもなく人も同様だ。

少しづつガソリンや不足していたものが手に入るようになっていたが、これで一気に水をはじめとする野菜、食料品の買い占めが行われているはずだ。乳児のいる家庭ではそうした行動に走りたくなる気持ちもわからないでもない。

しかし問題は、東京にいても放射線物質が降って来るのに、原発からわずか20〜30キロしか離れていないところに住んでいる人達や、屋内避難している人達のことだ。テレビや新聞では揃って「危険はない、安全だ」と口を揃えているが、その安全とされる数字のエリアに24時間いる人達の被曝量はどのくらいになるのかという、大事な部分はそっくり抜け落ちている。

風向きにもよるが、東京も北海道も、この原発がまき散らす放射線物質からは逃れられないようだ。放射線物質は、普通にしていても呼吸で吸い込んだり、食べ物や飲み物から体内に入っていく。単純な体の外側だけの放射線量だけを見ても、こうした内部からの被曝量はわからない。単純に考えてもそのエリアで公表されている数値の倍を考えなければいけないらしい。半減期が8日などと良くいわれるが、継続的に降ってくるものに半減期など考えても無駄だ。

とすると、いま安全とされている数値さえ、生活して行くことを考えれば決して安心できる数字とは思えない。普通発表されている数値は1時間当たりの数値なので、1日ならその数字を内外で2倍×24時間、1週間なら2倍×24時間×7日間、一月なら2×24×30倍になる。1年なら・・・。

これが悪い方向ばかりを考えてしまう弱虫の臆病風ならばいいのだけど。地震、津波の被害に遭われた方達に比べたら、比較のしようもないくらい普通に暮らせる環境にいるのに、今日はつい気持ちが弱くなってしまい、不安に任せたブログになってしまいました。私の文章に惑わされることなく、各自で判断をしっかりされることを望んでいます。