中部大の武田邦彦教授が以下のように書いている(http://takedanet.com/)。
-------------以下一部抜粋の引用-------------
「偉い人」には抜き差しならぬ欠陥がある。それは、「自分は他の人より偉い」との確信があり、従って「多くの人はバカだ」と言うことになる。
 
そして、その人が教育者であっても「バカは教えても理解しない」と固く信じている。
 
「原子力はエネルギーのない日本にとって大切だ。ただ、原子力を怖がっているバカな人にそれを言っても理解できない。だから、だませば良いのだ」
 
「民主主義は「民」が「主」だって? それは、そういう形をとっておけば多くの人からお金を巻き上げることができる方便だ。マスコミを使って幻想を撒いておけば、民主主義ほど都合のよい体制はないよ」
 
このように考え、信じている人にとっては、原発の再開を説明する会というのは、単に庶民をだますチャンスでしかないし、教育基本法の改正のタウンミーティングも同じである。
 
だから、そこでも「だまし」や「ウソ」は正当化されるのである。
 
彼らは「やらせメール」がバレルのはまずいと思っている。それは「悪」がばれるからではなく、「やらせメールをすることは正義だが、それがばれるのは都合が悪い」ということに過ぎない。
 
教育基本法の改正もおなじだ。どのように改正すれば良いかは「指導層」だけで決めればよく、そんなことを国民に聞く必要は元々無い。でも、体裁としては民主主義の形をとるのが都合がよいので、やらせ発言もそれ自体が「悪」ではなく、やらせ発言をしたことがばれるのが都合わるいのだと思っている。
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3月の原発事故以来、我々の政府、あるいは政治家達に繋がる社会、マスコミにはとことんがっかりさせられて来た。「いくらなんでも・・・」という思いは常にあったが、のちにより酷い現実が露呈する。武田教授の言葉がそのまま現実を現しているようで、なんとも情けない。

一部を見て全てがそうだとは言えないのは重々承知しているが、それでもなおあまりに酷い国になってしまったように感じるのは悲観的すぎるのだろうか。「酷い政治家ばかりではない」という言葉もあるが、酷くない政治家の実力を見せて欲しいという思いも強くなるばかりだ。

放射性物質の流れを知らせるべき気象庁は地震後「壊れてわからない」とウソをいい、テレビも新聞も揃ってそれをそのまま流した。IAEAにはデータを出していたのにだ。のちに気象庁は「私たちは日本国民に報告する義務はないが、官邸から指示されたので、しかたなく公表する」という注釈までつけて英語のままイヤイヤ発表した。

こうした現実が次から次へと出て来るってのは、出ないよりはマシかもしれないが、それでもなんとも情けない。今は放射能に汚染された牛だけが騒がれているが、多くの国民は「牛が汚染されているなら、ブタや鳥、野菜や魚、田圃や畑も汚染されている」と知っている。放射性物質は、北はもちろん、中部、関西までも降注いでしまったのだから。政府は今度はなにを隠したいのだろう。つい悲観的な愚痴ばかり書いてしまいました。すみません。

最後に少し安心するムービーを。いろいろいわれる東大にもこんな人がいるというのは、すこしほっとします。
http://www.youtube.com/watch?v=K5e48MiBqwg&feature=related