先頃スナフキンの人形を出してムーミンに触れましたが(http://photo-bici.blog.so-net.ne.jp/2013-12-28)、あれ以来ちょっとムーミンが懐かしくてyoutubeなどで当時を懐かしがってしまいました。

ところで「ムーミン」は、フィンランドの作家トーベ・ヤンソンの『ムーミン・シリーズ』と呼ばれる一連の小説ですが、2014年は原作者の生誕100年に当たり、世界各地でイベントが開かれようです。

日本でも紹介されて以来、40年以上にわたって人気のムーミンですが、ほとんどの人は原作よりもデレビアニメで知ったのかな。もちろん自分もそうです。今年は展覧会など様々なイベントがあるようで、雑誌にも取り上げられているようです。

おまけに2015年には日本国内にムーミンのテーマパークもオープンするということですが、そこまでする?って気がしないでもないですね。


季節は全く違いますが、スナフキンといえばこんなシーンが思い浮かびます。
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ムーミン谷の11月

ある朝早く、スナフキンはムーミン谷のテントの中で目がさめました。

あたりはひっそりしずまりかえっていました。
しんみりとした秋の気配がします。

「旅に出たいなあ」

ふいにどこもかしこも、しんみりとしてきたのです。あたりのようすは、なにもかもいままでとはガラッと変わってしまいました。

旅にでようと思い立った人には、いっときいっときが身の縮む思いでした。

スナフキンはテントの杭をひっこ抜きました。
真っ赤な炭火を消しました。

じゃまがはいったり、人に五月蝿く聞かれないうちにと、スナフキンはリュックを肩にひっかつぐ間ももどかしく、夢中で走りだしました。

走りだすと急にほっとしました。

葉の隅々までのびのびとくつろいでいる、ぽつんと一本離れて立った木のように、ゆったりした気持ちになったのです。

テントを引き払ったあとには、テントの跡を教えるように、そこだけ枯れ草が長方形にかたまって、寒々と残りました。

あとで友だちが目を覚ましたら、こういうでしょうね。

「あいつ、旅にいっちまったよ。秋になったんだねえ」って。