20数年前、このコシナフォクトレンダー製SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical の初代スクリューマウントを手に入れた。ライカM4-Pと球面ズミルックス35/1.4を手放した後で、非常に後悔した記憶があるが、その後コシナのベッサTというRF機を手に入れてどこに行くにもこのボディとレンズだった。



そんなお気に入りレンズもいつしか手放してしまったが、このレンズは距離計にも連動しない目測レンズで、ファインダーを覗いてもピンが合わせられない。最初は使いにくいレンズと感じていたが、めちゃくちゃ小型軽量で逆光にめっぽう強く、シャープでコントラストが高い。慣れるに従ってピンも気にせずバシバシシャッターが切れるのですっかり気に入っていた。



それでも手放してしまったわけだけど、デジタル時代になりFujifilmのX-E3を手に入れてからはまた欲しくなっていた。この小型ボディに付ければ焦点距離は22.5ミリ相当。この辺りの焦点距離は自分にとっては大好物。マニュアルの目測レンズでピンを合わせる必要もないので、シャッター関連で気に入らないところもあるX-E3にはうってつけ。オリジナルの27ミリAFレンズよりもたぶん使いやすいと思う。


写真は全て昔のフィルムからのスキャン


欠点は固定フードのスクリューマウントなので、アダプターをつけるとフードの位置が適正位置からずれること。あとはたぶん生産後時間を経ているのでコーティングが傷んでいる可能性があることくらいかな。ということでヤフオクで激安品を手に入れた。

現在も人気があるようで、このレンズは3代目が販売されている。性能はさらに磨きがかかっているはずだけど、他社を含めればこのクラスはf2.8なんてのもあり、室内ではいいだろうけど反面初代の小型軽量のシンプルさは無くなってしまったのがちょっと残念ではある。

でもすっかりデジタル時代で、斜めの光に弱い超広角は大型化が顕著だし、標準レンズさえ1kgなんてのも珍しくない時代だから、これも仕方がないのだろう。その点APS-Cは中心部を使うので斜めの入射光による色の滲みにはメリットがありそうだ。