私の場合、M型ライカは30年ほど前にそれこそ散々悩んでM4-Pを買ったのが(もちろん中古ですが)初めてで、その後ミノルタCLEに手を出しました。ところがCLEはボディがすぐにへこんでしまったり、レンズとのバランスが悪かったりで気に入らず、M4ーPも15〜6年ほど手元にあったものの、手放してしまいました。

その後またライカが欲しくなり、手に入れたのがこのM3でした。チュニジア、プラハ、ベトナム、イタリア、フランス、ベルギーなどなど、海外にもずいぶん持ち出しました。

でもM8.2を買いたいと決めたときに、たまたま縁があって手元を離れたのが2010年の末。ところが決断したつもりでも、手元になくなると気になるものです。写すのはバルナックやM8でいいのですが、ファインダーを覗いたり、巻き上げレバーをチャッチャッと動かして空シャッターを切るのは、どこかで精神安定剤というか、気分的なものですけどM3には手の中で遊ぶ満足感がありました。

ところが最近は安いボディはずいぶんあって、M3もその他のボディも買いやすくはなりましたが、いい状態のものが極端に少ない感じがします。欲しいけど買えない(もちろん予算もないし)という物足りない気分でしたが、この手放したM3が戻って来ることになりました。来週には手元に届きそうですが、残り少ないフィルムを使って、今後はずっと使い続けようと思います。