日本式の斧は海外の斧に比べると「割る」あるいは「切る」という単機能の性能を突き詰めた感じがする。それぞれの機能を追求したために、微妙に形の違う斧が多数作られているのは、カンナやノミなど他の刃物にもいえることだろうと想像する。


その点海外の斧はどちらかといえばアウトドア全般での使用が考えられて、1本でなんでもこなすアバウトさがある。違うのは柄の長さであとは概ね同じという感じが強い。反面、ナイフの替わりもできるし、根本を持って細かな作業ができたりと、自分なりの使い方で応用が利く。こうした違いは環境や文化の違いもあるのだろう。

薪割り専用、枝払い専用、焚き付け用とそれぞれの用途別に揃えるなら、切れの良さもある日本製、薪割りからキャンプまで1本でと考えるなら西洋オノ。それぞれのメリットを好みに応じてとなれば、どちらも用意して楽しむ道もありそう。