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オノとマサカリ [道具]

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よく似た道具にオノとマサカリがある。上の写真で言えば左がマサカリで、右がオノ。「マサカリ担いだ金太郎」の歌詞で誰もが知るように、昔から日本ではマサカリという言葉が主流のようにも感じる。一方、右のオノは西洋の木こりにはおなじみの形。

この2つの道具はどちらも木を切るために使われるけど、実際にはマサカリでは木を切り倒したりはしない・・・というか、切り倒せない。と言うとびっくりする人もいるだろうけど、本来マサカリは大工が材木の表面を綺麗にしたり、木を切り倒して板や柱にする仕事をしていた人が柱の形や表面を整えるために使う道具で、木こりが木を切り倒すために使っていたのは、日本でも西洋でもオノになる。マサカリはその使用目的のために、片刃で肉厚のないものも珍しくない。

最近はアウトドアブームで斧も良く売れているようだけど、小型のマサカリを薪割り用として手に入れている人も少なくないらしい。どちらでも割れそうだし、問題ないと思うかもしれないけど、実はマサカリを薪割りに使うと最悪怪我をさせたり、自分が怪我をする可能性がある。

と言うのも、まさかりの形を見て貰えば分かるように、マサカリはオノと違って前方で柄と繋がっていて、刃の手前に強い力が加えられるとテコの作用で柄が抜けたり、折れたりする可能性が高い。つまり薪割りのような強い力を加える道具としての形になっていない。硬い樫の柄も意外とあっさり折れることがある。

もちろん小枝を切ったり割る程度のことは問題ないし、それをわかっていて刃の前方の角を使って薪を割れる人なら問題は少ない。でもなんとなく使っている人も多そうで、もしも薪割りを見てマサカリでやっている人がいたら、一言注意してあげるか近寄らないことをお勧めします。(^^;




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やまっぴ

明けましてお目出とうございます。
ひとつ勉強になりました。
某文化放送的には、小俣雅子さんお「今日もひとつお利口になっちぃました」ののですが。(私は基本、ニッポン放送リスナー)
鉞と斧との違い、同じ道具で呼び名が違う地域がある程度の恥ずかしい認識でした。
斧・鉈と鉞、日本では古来より用途を分けていたんですね。
by やまっぴ (2023-01-04 02:15) 

川越

>やまっぴ さま
新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
お利口に・・・と言うほどのものではないですけど、なんとなくはっきりとは知らないかもと、自分のことを振り返って書いてみました。実は私もこんな道具を使うようになってから知ったんですよ。(^^;
by 川越 (2023-01-04 06:47) 

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