初めてライカM8.2を手に入れたのが2010年の秋。迷いに迷い、相棒に借金して中古を手に入れた。心臓が止まるほど高価なカメラなのにデジタルで、いつどこが壊れるのかわからないし、ニューモデルの出る速さはかつてのライカとは比べようもない。外見は綺麗だけどデジタルはフィルムとはシャッター数が比較にならないので、不安たっぷりだったのを思い出す。

あれから丸6年。今でもこのボディに不満は全然なくて、あえて言えばもう少しISOが高感度になってくれればとは思うが、常にISO160(モノクロの場合は640)でしか使わない自分にはあまり問題もない。画質についてはこれ以外考えられないほど気に入っている。

これまで海外、国内の旅行にも毎回連れ出し、手元から落として石の床に「ガチャン!」とやったことが1度、マウンテンバイクに乗っていて転び、首から下げていたM8.2をしこたま舗装路に叩きつけたことが1度。ちなみに球面ズミ35/f1.4もレンズ単体で石畳に「ガシャン!」と落として、青くなったことが1度ある。幸いなことにどれも傷以外の不調は出なかった。

そんな使い方のせいか、ブラックペイントボディは1年経たずにエッヂの真鍮が出てきて、「M8.2」のペイントは剥がれ落ちてしまった。でもこうして振り返るとわずか6年間だけど、自分の中ではもうずいぶん長いこと手元にあるような気がする。

そこでこのボディでどのくらいシャッターを切ったのか確認してみた。記憶の中では2012年11月のベルギー旅行の最中にカウンターが一回りしたので、1万回はずいぶん前に超えたはずだけど、2巡目はしていないと思う。つまり手元に来た1年で1万回、その後の5年で今回の結果というわけ。果たして結果は・・・「19.285」。5年で9,000回ほどで、年に1.800強、月にわずか150強だった。

しかしこうして数字にすると、これはフィルム時代の月5本ペースと全く同じということになる。もともとやたらとシャッターを切るタイプではないけど、最初の1年はともかくこれはデジタルとしてはちょっと少なすぎる。田舎暮らしを始めてから丸2年、ここではほとんどGRD4を使うようになったことも大きいけど、やっぱりもう少し写真しなくちゃなぁ。