ここはうちから18キロほどのところにある小さな集落で、初めて行った時からなんとなく惹かれていた。今住んでいるのはわずかに三件。それ以外の家はみんな3.12の地震で離れて行ってしまったらしいが、その3件も地震後に東京や横浜など、よそから入った人たちだけが住んでいる。


それは今日初めて知ったんだけど、たまたま目に入ったのがこの建物。今時新しい茅葺の屋根なんて見たことがないので、つい引き返してお邪魔してきた。元は車庫として使ったいたようだけど、ボランティアのように何人もの人が手を入れてこの形になったらしい。

まだ完成していないけど、ゆくゆくは宿泊希望者がいれば泊まれるようにしたいらしい。ガスはないけど囲炉裏があり、電気はなくてランプだし、水道もなくて水は山の沢から引いている。トイレはもちろん外で、昔ながらのもの。


宿泊するなら必要な燃料は自分で作らなければならない。囲炉裏には薪が必要だし、畑仕事も手伝えるなら手伝って欲しいらしい。人手がないので仕方ないけど、案外こういった不便なことを求めてくる人はいるんじゃないかという気がする。