昨年の9月末にメンテナンスに出した、Summar 5cm/f2が出来上がった。レンズ表面の傷などは研磨していないけど、固着していた絞りはノーマルな状態になったし、ヘリコイドなどの動く部分は全く問題がない。


レンズ内も、今までは光が反射して絞りもよく見えなかったのに、すっきり素通しで気持ちがいい。研磨してないのによく見えるということは、レンズ内部がだいぶ汚れていたということなんだろう。


レンズ内にあるいくつかの黒い点はガラスを作る時の気泡で、古いレンズには良くあるもの。写りには全く影響がないと思っているので、自分では全然気にならない。


ただ今回の完全分解で分かったのは、4群6枚のレンズの絞りから後ろの後群は、どうやら別のレンズから持ってきたものらしい。古いライカでもいくつかのボディから寄せ集めて作ったものが珍しくないが、このSummar 5cm/f2もその類のようだ。

だから使えないということはないけど、オリジナルに拘ると気になるかもしれない。自分では「メンテナンスでそんなこともわかるってすごいなぁ」と感心するばかり。

今回のメンテナンスで、このレンズも死ぬまで気持ちよく使えるだろう。古いレンズを使って写したい気持ちもあったし、今週末には相棒と旅行に行く予定なので、さっそく使ってみるのが楽しみ。

次は三共光機のコムラ80ミリf1.8をやってもらいたいけど、オートヤシノン-DS 50ミリ、F1.4もやってもらいたいし、今までろくにメンテナンスしていなかったので、他にもM42やライカLマウントレンズがあるのが、頭の痛いところ。