先日手に入れた本目立てがされていない尺6寸の鋸の目立てを始めてみた。材質は日立金属の黄紙だと思うけど、とにかくヤスリのかかりがいい。力を入れずにザクザク降りてしまう感じで、以前手に入れた同じ土佐ものの玉鋼を使った鋸のような感触だ。

本目立てがされていない鋸を手にしたのは初めてだけど、昔は鍜治屋から小売店に渡されるのはこんな状態だったのだろう。本目立てがされていないとはいえ、歯の高さは綺麗に揃えられていて、左右への歯の振り分けも綺麗にできている。文字通り本目立てをすればすぐに使える状態で、狂いもない。

目立てはゆっくりやれば問題ないと思っていたけど、そう甘いものでもなくて(当然?)、やっぱりヤスリの角度を揃えるのが難しい。まあ自分のものなので失敗してもやり直せばいいだけなんで、ゆっくりやろう。

でも荒物なので歯が大きく、ヤスリはかけやすい。あとは天歯をつければ完成だ。そのあとは柄をつけなければいけないので完成はもう少し先になるけど、早くこの鋸で木を切ってみたいものだ。