手持ちの中砥。全部仕上げの前に使う砥石でそれぞれ違いがある。カンナの薄削りなんて無理だけど結構この中砥だけで十分に切れる刃がつけられる。合成の中砥で研いだ後に天然中砥を使うことが多い。左上が天草の備水砥、下の左から岩手の夏屋砥、廃屋から拾ってきた、たぶん会津砥か新潟の五十嵐砥、小さい夏屋砥、会津の白虎砥(上下2本)、丹波青砥。研ぐ刃物のサイズで使う砥石を選んでます

砥石といえば今では職人さんも合成砥石を使うほどよくできているけど、趣味で刃物を使う人やごく一部の職人さんが好んで天然砥石を使っているらしい。

そんな天然砥石といえば仕上げに使う貴重な砥石が有名だけど、最近では大工道具や包丁とともに海外で高い評価がされているようだ。ヨーロッパでも砥石は一部の国で産出されるけど、やはり日本の多種多様の刃物には日本の砥石っていう気持ちがあるのかもしれないし、それほど各種の刃物に応じた砥石があるということなんだろう。

でものめりこめば面白い刃物や砥石だけど、自分のように木工をするわけでもない趣味人は中くらいの荒さの中砥があれば十分と最近わかってきた。もちろん包丁もカンナもほとんどは中砥で仕上げておしまい。手抜きともいうかも?

今は合成砥石の性能がすごくいいので、自分でも合成の中砥は同じものを2枚持っているけど、包丁やカンナ、ノミなどのハガネを研ぐ場合は天然の砥石を使うことがほとんど。合成砥石でももちろん砥げるけど、どうも削る力が強すぎて刃先が美しくない。ってことを言い出すところが趣味人なんだけど。


ムラが目立って見せられるような研ぎじゃないけど、もらった中学の教材カンナの歯。意外なことにストレートゲージで測ったら、平面が出ていた。最近ちょっとだけ研ぐのが上手くなったみたい(^^)

でも天然砥石は同じ銘柄でも一つづつ違うので、自分の気に入った砥石かどうかは使うまでわからない。それこそ1,000円の砥石が気にいることもあれば、50万の砥石でも気に入らないことがあり得るところが恐ろしい。だからこそのめり込んでしまう気持ちもわからないではない。