ふしぎな岬の物語

千葉県生まれの自分にとって、この写真の海は小学校の頃からサザエやトコブシ、伊勢エビなどを獲って遊んだ入り江。このブログでも過去の記事（http://photo-bici.blog.so-net.ne.jp/2010-07-26）で出しているところです。

先日仕事で行ったときにもちょっと寄り道して来たけど、驚くほどたくさんの釣り人がいて時の流れを感じました。この入り江は元々は造船所跡だと思うけど、桟橋のようなような建造物がすっかり赤く錆びていて、朽ち果てるのもそう遠いことではなさそうでした。

ところでこの写真の左手には写っていないけど、昔から海の家をずっと小さくしたような掘建て小屋があって、おばちゃんがひとりコーヒーを入れていた。その名も「岬」で、道路からは見えず、お客が来るのか心配になるような店だったけど、好きなレコードをかけて、自分の家に来た人に出すようにコーヒーを入れてくれていた。

その岬がなんと映画になった。吉永小百合が自らも企画に参加したらしい。映画の名前は「ふしぎな岬の物語」。今上映中らしい。もちろんいまでは平日でもすぐに中に入れないほどの大繁盛。

いったいどのくらいの人が訪れるのか、休みなしのお店なので、疲れてしまわないのか心配になるほどだけど、おばちゃんも嬉しそうに他に３人も人を使って働いていた。映画の力というよりも、吉永小百合の力なんだろうなぁ。

コメント 6

その映画のこと、テレビで見ました。
盛況でよかったです。
僕の住んでる近くで数年前にかーべえという吉永さんの映画を撮影したのですが、一向に観光客は増えません。
大鹿村騒動記っていう映画は驚くほどに客が増えたようです。
映画にもよるんでしょうね。
そのお店、ずっと盛況であってほしいと思いました。
by minton (2015-03-02 21:21) 

>mintonさま
そうなんですか、映画の反応もいろいろなんですね。この岬ってお店は最初は数人入れば一杯になるようなところだったんですよ。ほんとに知る人ぞ知るって感じの。おばちゃんが住まい兼お店にしているので、休みなしだったんですが、今は少し広げて詰めれば15人くらいは入れるようになりました。そのスペースも絶えず人がいます。いつまでも続くってことはないと思いますけど、しばらくは続くんでしょうね。おばちゃんは好きなレコードをかけることもできず、今はCDを鳴らしていますが、コーヒーは美味しいです。
by 川越 (2015-03-02 21:35) 

おはようゴザイマス！！
自分だけの特別なスポットが注目されて人気がでて人が沢山来ると､嬉しい気持になりますね。同時に､自分だけの筆の場しょっだったのにと少し嫌な気持ちにもなります^_^;　遠くの水平線をゆっくりと楽しむのに素適なロケーションですね。
by voyagers-x (2015-03-03 11:18) 

>voyagers-xさま
そうかもしれないですね。私自身は「岬」について特別な思いがないので、すごいなぁくらいの気持ちしかありませんが、たまに訪れる客を相手にコーヒーを入れていたおばちゃんも、すっかりやる気を出しているのを見ると、これで良かったんだろうなぁと感じます。今は寒いですけど、春になったら夕日を眺めに行くのも良い場所ですよ。でも夕焼けは冬がきれいなんですよね。
by 川越 (2015-03-03 11:29) 

面白いお話ですね！
ネタはこんなところにあったんだ。
先日、日本アカデミー賞のこの映画のことが取り上げられたので、興味深いです。
レコードっていうのがいいですね。暇になったらまた掛けるのかな。
by monopod (2015-03-04 14:26) 

> monopodさま、いつもありがとうございます。
この喫茶店（というよりも、掘建て小屋）はもう30年以上も前からあるんですが、昔はお客さんなんていなくて、ここに住んでいたおばちゃんがお客さんが尋ねて来たからと、コーヒーを入れて来るようなところでした。

レコードは1000枚くらいあったそうですが、数年前に火事になってしまい、昭和のものは全て燃えてしまったようです。再開は無理そうでしたが、有志が協力したような噂を聞きました。今はお客さんが途切れる事がないので手の掛からないCDを使っているようですが、また落ち着いたらゆっくりレコードをかけられたらいいなって言ってました。
by 川越 (2015-03-04 15:25)