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今年最後の包丁研ぎ [研ぎと目立て]

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昨日は知人の家のドアが壊れたというので、隙間を埋めに行ってきた。すると自転車がパンクしているというので、パンク修理も。よく見たらスタンドがグラグラで車輪に入って転倒しそう。

「乗っちゃダメだよ」と言ったら「ああ、それで転んだのか」と納得していた。みれば顔に真新しい擦り傷。それくらいで済んで良かった。とりあえず全部直して一安心。

帰りすがら通りの家の中から「研ぎ屋さ〜ん」と声がかかる。ということで今年最後の包丁研ぎを2本預かってきた。鋼入りの悪くない包丁だけど、例によって鋼がすでに研ぎ減って出ていない。

ここいらにも研ぎ屋さんが毎月来ているので、普段はそこで研いでもらっているらしいけど、機械で研ぐんだから全体的に肉削ぎをして包丁の肉厚を薄くしてくれれば鋼も出るんだけど、手っ取り早く刃先だけ研いで終わりにしてある。これで私の3倍以上の値段をとるんだから商売人だ。

この肉削ぎを手でやるのは1日仕事。ということで、昨日からやり始めてやっとついさっき終えることができた。いまひとつピリッとした研ぎ上がりになっていない気がするけど、100倍のスコープで見る限りはしっかりとエッジが出ているので、切れないってことはないはず。

同じように研ぎ上がっても、切れ味はそれぞれ違う。材質によるものか、焼き入れや焼き戻しの塩梅なのか、自分にもまだよくわからない。ただ刃物によってどの砥石が合うのかは少しづつ想像できるようになってきたのは進歩だと思う。

切れないといえばたまに聞くのが、「研ぎあがって試し斬りすると、紙は切れるのに野菜や肉が切れない」ってこと。すべてがというわけじゃないけど、こういうことは普通にあり得るし、特に使い古した刃物ではありがちになる。

というのは、刃先だけを研いで紙を切るとスーッと切れる。でも包丁で切るのは紙のように薄いものばかりじゃないので、肉削ぎをしないと切れ込んでいかない。上から押して切る場合にも、前後に引いて切る場合にも肉厚のものでは抵抗が大きくなるので切れが悪く感じてしまう。

どうしても2〜3回研いだら1度は軽く肉削ぎを入れないと、切れが重くなってしまうし、鋼がなくなるまで刃先だけを研いでいたら、刃先は鈍角になっていくし使いにくい包丁になっているはず。でも普通はそんなことは考えないから、仕方がない。

ともあれ、これで今年の研ぎ仕事も終わり。来年もまた少しづつお得意さんが増えてくれればいいけど、それは毎回の仕事のでき如何かな。
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