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50ミリ・f1.1と73ミリ・f1.5、2本のゾンネタール [レンズ]

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MS-OPTICSの宮崎さん制作のレンズ、ゾンネタール。大量生産の工業製品とは一味違う、宮崎さん好みの4群5枚ゾナータイプのレンズ。私は2013年6月に手に入れたゾンネタール50/f1.1レンズが気に入ってしまい、その後2018年末に発売された73/f1.5も相当迷った末に手に入れてしまった。どちらも200gを切る小型軽量レンズで、2本持っても1本分の嵩と重量は旅行にも嬉しい。

写してみると確かにどちらも同じような描写のレンズで、宮崎さんが同じゾンネタールという名称にしたのは納得できる。描写とは別だけど、全体的な作りは後発の73ミリのほうが若干手慣れた感じもあり、使いやすくなっている。

ライツのポートレートレンズとして名高いヘクトール7.3cm・f1.9と、焦点距離と明るさは似たようなレンズだけど、3群6枚のヘクトールと写りの方は全然違うので、ヘクトールを期待して手に入れると、ゾンネタールはやはりモダンレンズかとがっかりするかも。

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ヘクトール7.3cmは使ったことがないけど、ネットの作例を元に自分なりに二つのレンズの違いを言うなら、ヘクトールは薄暗い中でハイライトの艶かしいボケを活かす、モノクロ作画のためのレンズで、近接で写すなら1〜2段絞って使うのが良さそうなイメージ。ゾンネタールは美しいボケや滲みと開放からシャープなピンを利用して、画面全体の雰囲気を作るカラー、モノクロどちらでもいけるレンズという感じ。

私はわがままを言って、73ミリレンズのヘリコイドに、無限遠の状態で正面から見て8時の位置に突起を付けてもらった。これで人差し指をかけると、距離は無意識に5mの位置に来る。50/f1.1の方は元々付いているけど、同じ位置にするとこちらは5〜7m辺りになる。どちらもスナップにはとても使いやすい。

自分では73ミリは圧倒的に5m以内の被写体に使うことが多くて、50ミリはオールラウンドに使う感じ。ブログ写真のアップは73ミリを買って以来、かなり多くのカットを占めている。

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実を言えば最初に買ったゾンネタール50/f1.1の作りが手作り感たっぷりで、最初は手放そうかと思ったくらいだけど、使い続けるうちになんとなく使い方もわかってきて、今ではなくてはならないレンズの一つとなっている。

でも50も73もどちらのレンズも、撮影距離や扱い方など自分なりに調整する必要があったり、普通のレンズのように買ったらその時からなんでも写せるレンズではないし、場合によっては多少のことには目をつぶれるか、「しょうがないなぁ」と許せる人じゃ無いと使いきれないと思うので、人に勧めるのはかなり相手を選ぶ。

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というか、使ううちに何度か宮崎さんとやり取りする必要も出てくる可能性が高いし、もし勧めるにしても、もう数年前に作られたレンズなので、たぶんすでに在庫はないだろう。でもこんなレンズを個人で設計、製作してしまう宮崎さんはすごい人だと思う。

とは言え、M8だといろいろ制約もあるけど、現在のミラーレスカメラで使う分には、ピンも気にせず自由にフレアの量も調節できるこのレンズは面白いかもしれない。
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