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Leitz canada summilux f1.4/35 オーバーホール完成 [レンズ]

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赤い印はマニキュアで付けたスナップ用の目印で、目が見え難くなってからは重宝している。

失礼しました。製造年月を間違えて見ていましたので、修正いたしました。

今年の5月23日の記事に、旅行には常に持ち出していた大のお気に入りレンズ、 Leitz ズミルックス 35mm f1.4 に盛大にカビを生やしてしまったことを書いた。そのレンズが数日前にオーバーホールから帰ってきた。

このレンズは1961年に発表されたもので、私のは1970年カナダライツ製造ですでに51年が経過している。よく見てみると文字もずいぶんクリアになっている気がするけど、カビが生えているのが分かった時点で半分パニックになってしまい、その状態を写真に撮ることも忘れて整備をしていくれる人に無理やりお願いして発送してしまった。

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全てのレンズ面に出ていたという内部のカビは、もちろん完全に除去されていてカビ痕も残らなかったのは、比較的新しく発生したカビだからだろう。それに自分では気づかなかった絞りの赤錆(^^; も綺麗にしていただいた。

後群の三枚張り合わせレンズが残念ながらバルサムがあるようだけど、これはライカに送り返して貼り合わせたレンズをバラしてもらうしかないだろうし、基本的に自分はバルサムは気にしない。何よりこの写真を見てわかるように、自分には言われてもどこがそうなのか見ることもできない。現在51歳のレンズ、まだまだ現役で頑張ってもらわねば。たぶんバルサムが出ると逆光には弱いはずだけど、自分では気になったことがない。

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作業は完全に全てを分解して、必要な部分は磨きを入れてほとんど新品じゃないかという感じ。ヘリコイドの動き、絞りの動きやクリック感も修理に出す前とは全く違って、スムースでメリハリがある。絞りの羽は買った時から形が安定せずに歪に開いたり閉じていたのが、綺麗に丸いまま最小絞りになる。

こういうのは見ていて安心感があるけど、修理前はたぶん赤錆の抵抗などが影響していたんだろう。メンテナンスしていただいた方の話では、「過去には絞りに油が染みていた時期があるだろう」ということだった。

買ったのは結構知られたライカショップだったけど、そんなもんなのかなという気もする。このレンズの新品の状態を知らないけど、これでまた安心して使うことができる。


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コメント 4

micro

レンズ、きれいに治るのですか
川越さんが見てこれからも安心されるのであれば間違いないでしょう
自分のレンズの中にもフォーカスリングが重かったりレンズ表面に小さな傷の物が多く在ります
直すとすれば修理代が心配です
分解修理代はいかほどでしょうか。
by micro (2021-09-16 10:28) 

川越

> microさま
この方はとても丁寧に作業する方なんですが、少しのクレームでも代金を取らない人で、こちらが心配しちゃいます。自分の仕事にプライドを持っているんでしょうね。

でも残念ながら体調が良くないこともあって(今年も死にかけて入院していました)、新規の修理は私のときにも受け付けていなくて、そこを無理やりお願いしてやっていただきました。

ライツのレンズは構造的に特殊な部分があり、特に手間がかかるようでした。私のこのレンズも無理にお願いしたので4年ぶりにやるとおっしゃっていました。代金はいろいろ余計なところにも手がかかってしまい、予定よりも高くなってしまいましたが4万弱でした。でもかなり安価と言えるんじゃないでしょうか。普通は同じようなオーバーホールで最大でも3.5万までらしいです。

レンズは長く使えばどうしてもグリスの劣化などでヘリコイドの回転が重くなったり、絞りが重くなるなど不具合が出てきますから、良い修理屋さんが見つかると良いんですけど、なかなか価格もあって敷居が高いですよね。
by 川越 (2021-09-16 11:19) 

minton

このお宝レンズがきっちり直って帰ってきたことは嬉しい限りです。
レンズや機械式時計など手作業で作り上げたものは、長年所有していると不具合は出てくるものです。それを大事に使い続けていると愛情も湧きますね。
大事に使い続けることは無駄をなくすことですし、このレンズ以上の個性などを持ち合わせる代用品はないので、ほんとによかったです。

by minton (2021-09-17 11:49) 

川越

> mintonさま
今回のメンテナンスで、ライツのレンズがなぜ高かったのかがわかりました。徹底的な軽量化、縮小化、精度の追求、それに必要な加工と仕上げ、それぞれのパーツに対する磨耗を含めた上での材質の選択、などなど。とても消耗品として捉えていたら作れないものですね。
本来は日本の技術も負けないはずですけど、そこにちょっと「儲け」の概念が加わるってくると、出来上がるものは全く違うコンセプトの物になってしまいますね。それが悪いとは言えませんが、違う物だということはわかります。

35ミリレンズは mintonさんの好きな焦点距離ですね。私も好きというか、このレンズの代用が効かない個性が好きです。今回のメンテナンスで、また10年、20年と動いてくれるでしょう。このレンズを使い続けることができるのは本当に嬉しいです。
by 川越 (2021-09-17 11:57) 

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