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性懲りもなく [研ぎと目立て]

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クリスマスも終わって今年も残すところあとわずか。というところでつい魔が刺してしまい、新しい砥石を買ってしまった。

もう手持ちの砥石がたくさんあるので、よほどのことがなければ買うのはやめようと思っていて、少しづつ手持ちの砥石も手放そうと思っていたのに困ったもんだ。

と言いつつ、やっぱり新しい砥石はどんな感じなのかなと使うのが楽しみでもある。

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サイズは小さめで、いわゆる「レーザー型」と呼ばれる15×8センチくらいのもの。つい手を出してしまったのは、いつも買っている砥石屋さんからのメールで

「お陰様で、いろいろな鉱区を試し挽きさせていただき、できたのがこれら。伊予で砥石試みて僅か16年程度で、最強種として探鉱し続けたモノ。ほぼ中性なのも〇。食いつきが異常で痺れます。粘り極大、硬い仕上げ砥石の名倉にもいいと思う。中砥の中で最も精細に入る部類。一度は味見されたし。とても比重か軽い。通常2.4-2.5 硬い浅黄2.6にたいしてこれは2.2で持つと違和感がしますが、空洞はなく空胞があるのか?という感じです。仮分析かけると、探し求めている化合物含有量多く火成岩砥石では優勝。よくおりて食いつきもよく何より粘々です。」

とあったため。要はまんまと乗せられてしまったわけ。

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今回手に入れた砥石は中砥に属する愛媛の伊豫砥で、この地域の砥石はこれまでいくつも使っている。万能性が有難い砥石で、手持ちの中でも荒砥、中砥、仕上げ砥の部類がある。基本的に仕上げ砥石は京都のものがあるのでほとんど使わないが、鎌など手で砥石を持って研ぐ場合には伊豫の仕上げ砥も使っている。

いつも軽トラ市で研いでいる包丁は刃先が荒れているものが多く、ステンレスということもあって荒砥から中砥をよく使う。が、仕上げ砥を別にすれば伊豫砥は研ぎ汁を流さないように使っているとどんどん目が細くなり、普通に仕上げまでできてしまう。なのでこの伊豫砥の万能性が便利で使いやすい。

それでも鋼の入った包丁も時々あり、ちゃんとした包丁はしっかり研ぎたい。その時にも伊豫砥はサビ落としから傷消し、中仕上げから少し粗めの仕上げまで便利に使える。これ1つあれば良いんじゃないかと思えることも多くて、今回もつい手に入れてしまった。

天然砥石は合成砥石ほどの研削力はないけど、研ぎ減りしないので長持ちする。私の場合合成砥石は1年で荒砥から仕上げ砥までそれぞれ1本前後買い換えるけど、天然砥石はよく減る荒戸を含めてまだ1本も使い切ったものがない。

今回の砥石もそれこそ一生ものだろうけど、今までに手にした伊豫砥の中で最高に気に入った。できればもっと大きいのを買ってよけばよかったけど後の祭りだったのが残念。最近思うのは、砥石の好みとして、自分は柔らかめが好きらしい。

もちろん繊細な刃先が必要な大工道具や刺身包丁、菜っ切り包丁などの超仕上げの部類になると相当硬いものを使うけど、普通に仕上げる時には柔らかめの砥石が使いやすいし気持ちがいい。特に中砥くらいだとそう感じる。

今回の砥石も柔らかめだけど研削力もそこそこあって、自分が思う削れ方をしてくれて非常に使いやすい。こういう自分に合ったと思える砥石は滅多に手にできないので、今回は貴重な巡り合わせだった。
タグ:砥石
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