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小刀の研ぎ [研ぎと目立て]

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あまりに雨ばかりだとちょっと気分が盛り上がらないし、今週末には軽トラ市があるので手持ちの小刀を研いでみた。手持ちの仕上げ砥石と、準仕上げ砥石の調子を見るというのもあった。

中砥を使わなかったので細かな刃こぼれが取れていないけど、しのぎ面の仕上がり具合を見ることが目的の一つだったので、刃先の仕上げは次回に。でも髪の毛を切るくらいの刃にはなっている。

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上の砥石が仕上げ用の菖蒲谷長四郎山の戸前浅葱。写真の右から1/3くらいに大きな筋が入っていて値段は安いけど、仕上げ砥石としての性能は最高級で、筋も触ることはあっても傷がつきにくいのが面白い。鋼も地金も鏡面系の仕上がりで、緻密な刃がつく。

下の砥石は山がわからないけど、使った感じはたぶん大平山の巣板じゃないだろうか。白巣板の巣なし蓮華で、サイズも厚さも十分なのでたぶん二桁諭吉の高級品だと思うけど、こちらはもらいもの。こちらも仕上げ用としても十分で、三徳包丁などはこちらで仕上げとすることもあるけど、刺身包丁だともう一段繊細に仕上げたくなる。

この砥石は地金部分が曇って砥げるので(大平山の巣板にそんな性格のものがあるのか知らないけど)、刃物によってはこちらで化粧研ぎをして、鋼と地金の境を鮮明にして刃先の1ミリの1/5くらいを仕上げ砥石で精密な刃をつけることもあり、手持ちの砥石の中では貴重な存在。もっとも化粧研ぎは頼まれてもやらないので、あまり出番はないけど。
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