SSブログ

隣の集落のお酒 [お酒]

_DSF6771-down.jpg


先日馴染みの酒屋に取り置きしてもらっているお酒を受け取りに行って来た。その際「何か良いの入りましたか?」と聞いたら、このお酒を出してくれた。お酒の名前は「越の露 安吾ラベル 純米吟醸 搾りたて生原酒」。

全然知らないお酒だけど、お隣の松之山ゆかりのお酒らしい。詳しく聞けば、かつて昭和の文豪・坂口安吾ゆかりの地 「松之山」で愛され、坂口安吾も愛飲した銘酒「越の露」の復活を願い造られた限定品が、このお酒らしい。

かつて松之山には、坂口安吾と親戚関係にあった越の露醸造という造り酒屋があった。しかし昭和38年に、越の露醸造は他の三つの造り酒屋と合併し、現在「山間」「越の白鳥」の醸造元である新潟第一酒造とななっている。

新潟第一酒造では、「安吾も愛した銘酒を復活させたい」との思いから、越の露で仕込水に使用されていた名水「柳清水」と松之山産の酒米で仕込んだ酒に、安吾直筆の書(大棟山美術博物館所蔵)をデザインして復刻した。

「柳清水」とは、松之山にある大棟山美術博物館の入口前に整備されている湧水だが、この博物館は700年近い歴史をもつ松之山随一の庄屋で、造り酒屋でもあった村山家の旧宅で、「柳清水」は当時、醸造用水として利用されていた。

酒米には松之山産の「五百万石」を55%精米、大棟山美術博物館の敷地内からこんこんと湧き出る名水「柳清水」を仕込水に使用し、在りし日の坂口安吾が愛飲している様を想像して造られたという。

味の方は搾りたて生原酒ということで、ちょっと口に甘いが、雑味というのかわずかな酸味と甘口ながらすっきりとした飲み口で、つまみを突きながらついつい口を付けてしまう美味しいお酒だった。このお酒はまた飲みたいなぁ。
nice!(1)  コメント(7) 
共通テーマ:旅行