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鎌と包丁研ぎの依頼 [研ぎと目立て]

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昨日、以前の蚤の市で知り合った人が「鎌と包丁を研いで欲しい」とやってきた。2度続いた蚤の市も、その後は御多分に洩れず開催されないけど、こうして来ていただけるのはありがたいことだ。

ところで預かった鎌は刃先が大きくS字に波打っていて、「これの形を直したら砥石がなくなるなぁ」という感じ。包丁は写真のものだけど、「結構いい包丁なんですよ」と断りを入れてきた。

でも鋼が入っていない包丁で、形はいわゆる牛刀という西洋包丁。なのに和包丁のように片刃で、和包丁ならあるはずの裏スキもないフラットな表面。片刃だしこれじゃ切ったものが張り付いて切りにくいだろう。おまけに工具鋼のように固くて荒砥でも研げない。

思わず唸ってしまったが、考えてみれば「いい包丁」というのは使う人によって違う。切れる刃物が一番という人もいれば、錆びないのが良い、刃持ちがいいのがいいという人もいるかもしれない。

この包丁も「切れ味はそこそこでも、長く研がずに使えるからいい包丁だ」と思っているのかもしれない。いろいろな人の包丁を研がせていただいていると、どう使うのかをいつも考える。今回もこんなことを考えながら、この人がいい包丁と思うであろう研ぎを試してみたが、その評価はどうなるか?
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