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研ぎの依頼 [研ぎと目立て]

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先日バイト中に知らない番号から電話が入った。はてな?と思ったら、前回の軽トラ市で話しをした隣の集落の方で、「直せるものは直したいから見て欲しい」と薪割り斧を3本、ナタを4本、鎌を8本、小型ハンマー1本、用途のわからない道具が1本持ち込まれた。

斧とハンマーは柄のすげ替え、ナタは欠けているものもあるけど研げば大丈夫。鎌も問題なしということで、全て預かって直すことになった。一応1週間の時間をいただいたけど、この暑さでちょっと草刈りなども停滞気味で間に合うか微妙。急がないとは言っていたけど、他にも薪割り斧の柄をすげ替えなければならない。ちょっと集中してがんばらなければ。
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包丁の肉厚 [研ぎと目立て]

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以前から我が家の包丁を研いでいる時に、同じように研いでいたつもりだけど、微妙に気になっていたのが包丁の肉厚。

理想としては手元の方から切っ先にかけて、徐々に肉薄にしたい。そうすれば手元のほうは丈夫になるし、引いて切る時に抵抗が少なくなるので軽く切れる。

今の状態はどうも中間部分が最大0.2ミリくらい厚みが多いので、引いて切るときには少し抵抗になっているはず。相棒に聞いても「いつもよく切れるけど、感動するほどじゃない」といわれるので、たぶんこんなところも影響しているんだろう。

ということで、今日はいつも以上に気合を入れて、形と肉厚に気を使い研いでみることにした。相棒の反応はいかに?
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久々の研ぎ [研ぎと目立て]

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数日前の30センチほどの雪が今年の最後だったようで、今週はいきなり気温が上昇気味で太陽も顔を出している。2019年以来どうも冬が終わるのが早い。それは嬉しいけど、山の水が足りなくなるのが最近の傾向なので、今年も同じような感じになりそうだ。

冬の間は水が冷たいし、包丁研ぎの依頼もほとんどなかったので、刃物研ぎは自宅のものだけ。久しぶりに真面目に研いで見たらすっかりヘタクソになっていた。鋸も一冬使ったのでだいぶ切れ味が落ちたので、こちらも目立てをしたけど、鋸の場合は久しぶりの割にそこそこうまくできた気がする。

やっぱり鋸よりは刃物の方がより繊細なのかもしれない。もちろんうちにあるのこぎりと刃物を比べた場合限定だけど。気温が上がれば外の流しも使えるようになるので、ちょくちょくやるようになればもう少し感覚も戻るだろう。


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小刀の研ぎ [研ぎと目立て]

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あまりに雨ばかりだとちょっと気分が盛り上がらないし、今週末には軽トラ市があるので手持ちの小刀を研いでみた。手持ちの仕上げ砥石と、準仕上げ砥石の調子を見るというのもあった。

中砥を使わなかったので細かな刃こぼれが取れていないけど、しのぎ面の仕上がり具合を見ることが目的の一つだったので、刃先の仕上げは次回に。でも髪の毛を切るくらいの刃にはなっている。

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上の砥石が仕上げ用の菖蒲谷長四郎山の戸前浅葱。写真の右から1/3くらいに大きな筋が入っていて値段は安いけど、仕上げ砥石としての性能は最高級で、筋も触ることはあっても傷がつきにくいのが面白い。鋼も地金も鏡面系の仕上がりで、緻密な刃がつく。

下の砥石は山がわからないけど、使った感じはたぶん大平山の巣板じゃないだろうか。白巣板の巣なし蓮華で、サイズも厚さも十分なのでたぶん二桁諭吉の高級品だと思うけど、こちらはもらいもの。こちらも仕上げ用としても十分で、三徳包丁などはこちらで仕上げとすることもあるけど、刺身包丁だともう一段繊細に仕上げたくなる。

この砥石は地金部分が曇って砥げるので(大平山の巣板にそんな性格のものがあるのか知らないけど)、刃物によってはこちらで化粧研ぎをして、鋼と地金の境を鮮明にして刃先の1ミリの1/5くらいを仕上げ砥石で精密な刃をつけることもあり、手持ちの砥石の中では貴重な存在。もっとも化粧研ぎは頼まれてもやらないので、あまり出番はないけど。
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大鎌の研ぎ [研ぎと目立て]

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私達と同じ8年前に東京から移住して来た女性が、家の倉庫で見つけたと大鎌を研いで欲しいと持って来た。全体が真っ赤にサビに覆われていたけど、多分問題ないと思い承知した。でも鎌の形が大幅に狂っている。同じ場所だけを研いであるので、刃線が大きく波打っているのだ。

「だいぶ小さくなるかもしれない」と伝えてはおいたけど、せっかくの大鎌なので何度か研ぎながら形を整える方向でやることにした。でも問題は柄にもある。古いものらしくだいぶ虫食いが進んでいる。幸い手元だけなので、鎌が飛ぶようなことはないと思うけど、次は柄の交換もした方がいいかもしれない。
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研ぎ台 [研ぎと目立て]

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流しで研ぐときには別の台があるけど、軽トラ市で研ぐときにはちょっと高さも位置も合わなくてどうしようかと思っていたけど、今日は台を作ってみた。と言っても特別な工夫があるわけでもないただの台。

手前にも桟を打ってクサビでサイズの違う砥石を固定できるようにしようかとも思ったけど、単純なこの形で十分みたい。これで少しは仕事が捗るかもしれない。

ところで今日は他にも問題があって、しばらく前から玄関先をスズメバチがうろちょろしていた。特に威嚇音も出さないし体の周りをいつもぶつからないように飛んでいたので、あえて排除する気もなかった。

ところがどうやら玄関と台所の間にある壁の中に巣を作っているらしい。実は数年前にも居間の壁に巣を造られたことがあり、煙突を出すのに困ったことがある。

他にも、たまに家の中にスズメバチが飛ぶことがあり、どこから入るのか不思議だったけど、壁伝いに天井まで抜けていたのかもしれない。それにスズメバチの巣があると、羽音や足で引っ掻く音が結構な耳障り。

仕方がないので今日は頑張って壁から出て行ってもらうことにした。とはいえ、壁の中なので手が届くわけでもなく、けっこう長丁場になりそうだ。
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リピーター [研ぎと目立て]

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今朝、またいつも使っている鎌と包丁を研いでほしいと連絡があった。最初に研いだのは昨年だったか、蚤の市で鎌を研いだらその場で使い始めてえらく気に入ってくれた。それからもう4度目だろうか。とにかく気に入ってもらえているようで嬉しい反面、期待に応えられるように頑張らねばと気合が入る。

たぶん鎌の大きさに応じて使い道があるはずだけど、それが今ひとつわからないのが不安の種。自分なりに想像して刃先を仕上げているけど、今のところは問題ないらしい。それはそれで安心だけど、もう少し丁寧に仕上げてみようかな。

ところで今日、梅雨明けしたらしい。その日から30度オーバーが始まってしまった。暑いのは若い頃から大の苦手なので、体調を崩さないようにしなければ。
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髪の毛をササガキしてみた [研ぎと目立て]

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雨続きで外にも出たくないので、ちょっと刃物を研いでみた。刃物は片刃で材質は多分白紙だと思う。使った砥石は京都の奥殿(おくど)本巣板梨地という仕上げ砥石。写真のように小さくて筋もあるので、商品価値としてはとても低く安いもの。

でも質は最高級で、光沢系の美しい仕上がりとなるばかりでなく、繊細な刃が付く。刃先はベタに研ぐと自分の使い方だと刃こぼれするので、2段刃にしてかなり鈍角にしている(たぶん35度くらい)。

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白髪で申し訳ないけど、黒髪だと良く見えないので。(^^; ささがきにできるかなとやってみたら、なんとかうまく行った。この後もう一箇所と思ったら、つい力余って切り落としてしまった。しばらく丁寧に刃先をつけるような研ぎをしていなかったけど、砥石に助けられたかも。
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古いノコギリの目立て [研ぎと目立て]

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先日解体している家屋の廃材をもらってきたけど、そのときに友人シェフから目立てを頼まれたのがこの大きなノコギリ。元々は幅の広さから想像するに縦引きのノコだと思うけど、横引きの歯が付けてあったので、そのまま横引きノコとして目立てをした。

わずかに狂いがあったけど、それは軽度の狂いですぐに修正できた。錆が浮いているけど、悪いものじゃないので使っているうちになくなるはず。刃こぼれもないし今の時代なら一生ものだ。歯が大きいので使うにはちょっとコツがいるけど、慣れれば充分に使えるはず。切れも良かった。

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よく見れば機械で作ったものではなく、手で作ったものだとわかるのでそれなりに古いものだろう。銘を見ると中屋なにがしとあるので、昔この集落にあったノコギリ鍛冶が作ったものかもしれない。

もっとも、ノコギリ鍛冶で中屋銘は全国に星の数ほどあるので、昔は集落ごとにあったといわれる鍛冶屋なので、廃屋のあった集落にあった鍛冶屋の銘かもしれない。上の写真は昭和●四年と読めるけど、残念ながら自分には読めない。どなたか教えてください。

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黒倉とあるのは集落の名前で、その下は使っていた人の名前だろうけど、こちらも読めない。一番下は鍛冶屋のマークのようで、鋸にも記されている。

目立てをすると前の人の目立ての癖や、道具への思いが窺い知れる。それが正しいかどうかは知る術もないけど、時を超えてこの道具を使った人の思いを感じられるのは不思議な感じもする。
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包丁3丁の研ぎ [研ぎと目立て]

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日曜日に事務所のカールさん(ドイツ人の建築デザイナー)が、「ナイフは研ぎますか?」と聞いてきた。蚤の市でも研いでいるのでやりますよと答えたら、写真のナイフを3丁持ってきた。どれもとても薄い刃物で、形は肉を切るときに使うものだろうか?

ステンレス製だけど、長く使いっているもののようでかなり形が崩れているし、一番厚いやつは曲がっている。これの修正が結構手を焼いた。手で曲げようとしても頑丈で曲がらず、恐る恐るノコギリの狂い取り用の金槌で叩いて、なんとかほぼ真っ直ぐに修正。

でも歯線が曲がっていて、それを直すのも大変。結局完全に直すと刃物が減りすぎるので、適当にお茶を濁した。しかしこうしていろいろな人の刃物を研いでいると、自分の刃物だけでは絶対にやらない作業が出てくるのが面白いし、いい経験になる。

さっき(午後6時前)、カールさんから電話があり何事かと思ったら、「びっくりしました!よく切れます」だって。(^^) そりゃ研いだんだからよく切れるはずだけど、こうして使ってすぐに反応が返ってくると嬉しい。頑張った甲斐があるというものだ。
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ハサミ3本の研ぎ [研ぎと目立て]

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今日は昼から頼まれていたハサミ3本の研ぎと、包丁4本の研ぎ。このハサミはあまり高級なものじゃないと思うけど、とにかく刃が付けられず苦労した。材質の問題なんだろうか、研いでも思うような刃先にならない。紙は切れるけど、ナイロン紐が切れない。いろいろ手を尽くしてみたけど、結局自分には3本共満足いくような結果にはらなかったけど、これ以上は今の所は無理なのでしょうがない。

包丁の方はこれまでにも何度か研いだものだけど、蚤の市で急いで研いだものなので、今日はしっかり形を整えるところからやってみた。ステンレスなので作業が思うようにはかどらず、こちらもけっこう苦労したけど、仕上げはまあまあ。多分満足してもらえるだろうけど、鎌と一緒に使った結果を教えてもらえると嬉しいんだけど。
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チビた鎌 [研ぎと目立て]

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先日電話があり、包丁と鎌の研ぎを依頼された。これで3度目になるおばあちゃんからの依頼だけど、今回の鎌はこんなふうに使い込まれたもの。大小7本の鎌が持ち込まれたのは嬉しいけど、こんなふうに使い込まれた道具を見ると、こちらとしても気持ちが引き締まる。

このおばあちゃん、最初に鎌を研いだ時に偉く気に入ってくれて、それ以来刃物研ぎは頼りにしてくれる。今までは使うとすぐに切れなくなったのが、なぜか自分が研いだものは長切れするらしい。多分その原因は砥石の荒さにあると思うけど、今回もその期待に応じられれば良いんだけど。
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サビサビ鎌の手直し [研ぎと目立て]

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数日前に「古いノコギリの目立て」というタイトルの記事中で出したサビサビ、穴あきの鎌を手直ししてみた。サビを落としたらなくなってしまうところもあり、先端をカットしたものもいくつかあるし、形自体がおかしくなっているものもあるので、ずいぶん鋼を減らしてしまった。

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それでもなんとか使えそうな形になった。と思ったら、隣の婆ちゃんが「何やってるの?」と見にきて、写真の一番右の鎌を気に入ったらしい。肉厚で少し重いけど使いやすそうだと言っていたので、「持っていく?」と聞いたらえらく喜んでくれた。

ただでもらったものを手直ししただけなんで、あんまり喜ばれると恐縮しちゃうけど、使ってもらえるのは嬉しい。でも1本だけ、理由はわからないけど何箇所も凹んでいるところがあり、どうにも刃がつけられない。ゴッソリ鋼を落とせばいいんだろうけど、これでも草は刈れるから、まっいいか。

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穴の開いた鎌は半分近くカットしたら鋼が出てきたので、刃をつけて試し斬りをしたら切れ味はバッチリ!でも数回ススキの束を切ったら柄が折れてしまった。柄自体も古かったし、どうも中子も途中から折れてしまったようで、サビがそこまで入っていたのだろう。でも刃物としてはまだ十分に使えるので、明日はこの柄を交換してみよう。
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古いノコギリの目立て [研ぎと目立て]

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先日の蚤の市の後で、古いノコギリと鎌を数本持ってきていただいた。ノコギリに鍛冶屋の名は入っていないけど、多分昭和中期以降の物。板に狂いもなく、一つ一つの歯も丁寧に目立てがされている。残念ながら頭の2枚の歯が欠けているのと、サビが少しある。

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でも一番前の歯が2枚欠けていても、実用には問題がほとんどない。最初は全ての歯を同じ高さにしようかと思ったけど、無駄に減らすのももったいないので、目立てをしながら使い、徐々に全ての刃先を揃える方を選んだ。まだまだ何年も働いてくれるだろう。

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目立てが終わって試し斬りをしてみたけど、切り口も綺麗だし特に問題はない。あえていえば、少し引っかかって刃先が跳ねる感じがあるので、一番手前の鬼歯の形を整えて、天歯の角度を少し調整してみた。

理由はわからないけど、なぜか少し前から不具合の調整をどうすればいいのか、自分の中で想像がつくようになってきた。それが正しいかどうかまではわからないけど、これが経験を積むということなんだろう。

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鎌の方はサビを落とそうと軽く叩いたら、見事に穴が空いた。これじゃあどうしようもない気がするけど、サイズを小さくすれば使える部分もあるかもしれない。これはまた別の日にトライしてみよう。
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ステンレス包丁の欠け修正 [研ぎと目立て]

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昨日の記事でアップした切り刃の欠け修正。たまたま注文していた荒砥が今朝届いたので、テストも兼ねて研いでみた。#320番という荒いもので、大きな刃先の欠けにはとても研削力が強くて助かった。

おまけに荒砥といえば普通はよく削れるものの、砥石の方もすぐに変形してしまうものが多く、研ぎの途中で何度も何度も平面の修正をしながら研ぐことになる。

でも今回の砥石は荒砥としては相当に変形が少ない。おかげで研ぎの時間も20分もかからないくらいで終えることができた。それなりに長時間かかることを覚悟していたので、これは嬉しい誤算だった。
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包丁研ぎ 欠けをなくす [研ぎと目立て]

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久しぶりに相棒が職場の同僚から包丁を預かってきた。以前にも何度か研いだことがある人だけど、今回預かってきた包丁は初めてのもの。けっこう新しそうだけど、幅4ミリ、深さ1.5ミリほどの欠けがある(写真中央の上側)。

四角く欠けているのはなぜだろう、こじってしまったのかな?しかしステンレスの包丁をこうして欠けさせるのはけっこう難しそう。なにより刃先全体をこの欠けに合わせて研ぐのはそれなりに大変。

いっそのことグラインダーでザッとやってしまおうかとも思ったけど、後の処理を考えるとそれはそれで大変そうなので、基本通りに荒砥で刃先を落とすことにした。仕上がりの写真は明日には出せるかな?

あっ、そうそう。今月は第2日曜日に蚤の市が開催決定。またたくさん包丁が集まるかも。他のものも少し売れるといいんだけど。
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裁ち鋏の研ぎ [研ぎと目立て]

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月初めに裁ち鋏の研ぎを2本頼まれていた。実を言えば裁ち鋏は研いだことがないのでお断りしたけど、今より切れるようになればということで預かってきた。例によって作業前の写真を忘れたけど、かなり錆が浮いていて全体がほぼ茶色。1本の方は数カ所刃こぼれがある。たぶん子供が硬いものを切ろうとしたのだろう。丸く欠けているので針金でも切ろうとしたのだろうか。

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作業は全体のサビをできる限り落として、刃先を切れるように研ぐだけ。片刃の刃物を研ぐのとさほど変わりはない。でも問題は、裁ち鋏の場合は2枚の刃物を交差させて(刃と刃を接触させて)、生地を切るところ。2枚の交差する刃物はお互いに内側に湾曲している。

これが研ぎすぎることで隙間が開くようになってしまうと、いくら刃先が鋭利でも生地は切れない。経験がないし知識もないので、この湾曲の修正方法がわからない。なので今回は細かい刃こぼれは修正できたけど、1ミリくらいある大きな欠けが修正できなかった。

刃先を1ミリ減らしたら間違いなく刃先が当たらなくなるはず。多分湾曲を調整して当たるようにすればいいんだけど、鋼の曲がり修正は素人では難しい気がする。小刀や片刃の包丁でも古いものは軟鉄が鋼に引っ張られて曲がっていることがあるが、うまく修正できたことがない。プロの人は叩いたり、曲げたりして修正しているけど、見るほどやさしくはないので、今回はこのままでごめんなさいとなった。少し勉強しなければ。
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ノミの研ぎ2本 [研ぎと目立て]

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先日Fujikaさんにニンニクを頂いた時に、ノミの研ぎを2本頼まれた。リフォームもやってしまう彼女なので、多分他にもいろいろな大工道具や電動工具を持っているんじゃないだろうか。できる限りよく切れて、切れ味が続くようにと頑張ったけど、小さい方のノミは(写真手前)目視できない細かな錆があり、そのサビの穴が刃先に出てどうしても荒さが取れない。何度も研ぎ直しをするうちには錆がないところまで行くとは思うけど、現状はギブアップ。また切れなくなったら、声をかけてくれれば嬉しい。
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久々の包丁研ぎ [研ぎと目立て]

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今週末は2度目の「軽トラ市」が開催されるはずだったのに、コロナの影響で中止になってしまった。少ないとはいえ毎月小遣い稼ぎができると期待していたのに残念。数千円でも田舎暮らしでは馬鹿にならないんだけど。

その代わりに以前2度開催された小さな蚤の市が、近くの芝峠温泉のそばで日曜日に12時から開催される。こちらは告知もろくにできていないはずなので売り上げは期待できないけど、地元の人が少しは来てくれるかもしれないので、出店を決めた。どんなものが出るのか楽しいにしている人がいるとの噂も聞いたので、話をするだけでも面白いかもしれない。

でも今回は研ぎはやらないつもり。そもそも周りに家がないので、包丁を持ってくる人もいないだろう。でも今日は近くのばあちゃんが包丁を研いで欲しいと持ってきた。ところが仕上げた写真も出すつもりでいたのに、すっかり忘れてしまった。
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鋸の目立てと移住者気質? [研ぎと目立て]

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今日の依頼は東京から地元に戻ってきた若者からのもので、2年ほど前に実家が空き家になってしまい、戻って独り住まいをしている。その家にあったノコギリらしいけど、よく見ると長いのこぎりが折れていて、それを自分で目立てして使っていたものらしい。

折れているためか少し板に狂いが出ているけど、歯の方は目立てしてあさり出しをすれば問題なさそう。作業もそれほど手間がかからず1時間足らずで終了。だいぶ慣れてきたのか、目立ての時間も短くなってきたようだ。この調子で刃物やノコギリの目立てや研ぎが来てくれれば良いんだけど。

ちなみに料金は500円。基本一回に持ち込む量に関係なく500円を頂いているけど、数に応じて多く置いていってくれる人もいれば、現物支給の人もいる。自分としては安くしておけば繰り返し来てくれるという思いがあるし、使った反応がもらえればそれでいいとも思っている。

それに今日は目立てしたものとは別に、小さい鋸を買ってくれた。古い道具を手入れしながら使ってくれる人が増えたらそれも嬉しいことだ。

なんとなく、ここは若い移住者に古い道具を使いたい人が男女ともにいるのが面白い。田舎に住みたいと思うくらいだから、あまり近代的なものにお世話になりたくない気持ちがあるのかもしれない。

そういえば田植えや刈り取りも手でやっている人がいたり、山から材木を運び出すのにあえて古いやり方で馬を使っている人もいる。彼らもノコギリや鎌、ナタ、オノなど、古い刃物を持ち込んでくれる。
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包丁と鎌の研ぎ・再再再アップ [研ぎと目立て]

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重なるときは重なるもので、昨日は相棒の職場の友人が包丁を2本と鎌を研いで欲しいと預かってきた。前にも研いだような気がするけど、ステンレスで結構厚めの包丁なのに、1ミリくらいの欠けが数カ所ある。これって魚の骨くらいじゃ欠けない気がするけど、何を切るんだろう?

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刃先のアップだけど、写真だとわからないかも。上が刃先ですが、所々に刃こぼれが・・・。鎌の方は多分これはアスパラガスを刈り取る鎌だと思うし、使い方が想像できるから小石などに当てて刃こぼれするのは仕方ない。ということで今回はアスパラガスをたくさんいただきました。仕上げの写真は後で出すかも。



<できあがり>

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包丁はどちらも刃先1ミリくらいの幅の中で、3段階に角度を鈍角にして刃こぼれに対処したつもり。もちろんもっと上からも研いでますが、刃線部分では片側40度くらいなので、80度くらいの刃先角。刃線は整えているので切れ味は十分なはず。でも写真だと3段階に研いであるのは写せない感じ。もう少し真面目に三脚とライティングを頑張ればわかるかもしれないけど、この程度でごめんなさい。

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鎌の方はアスパラのカットだと思うので(ただし量は膨大)、基本鈍角で刃先のラインは糸刃を入れてある。刃先は微細な鋸状なので、長く切れ味が落ちないとは思うけど、反応が帰って来れば嬉しい。元のほうにある刃こぼれは、取り切ると鋼が減るので残っているけど、あと2〜3回の研ぎでなくなればという感じ。たぶんアスパラのカットに影響はないはず。でも普通の鎌は三日月型に刃先が凹んでいるのに、この鎌はどちらかといえば出っ張っている。この方が使いやすいんだろうか?

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と、一度は終了した包丁研ぎだけど、どうも疑問が拭えずにやり直し決定。というのも上の写真を見てもらえればわかるけど、ディンプルのような窪みと窪みの間の桟のような部分。ここは肉厚で、いくらディンプル部分が凹んでいようが、どう見ても抵抗の塊。刃先だけが鋭利でも、根菜などには絶対に刃先がスッと入らないし、にんじんやじゃがいもは十中八九割れる。皮だって剥きにくいはず。

ということで、ひたすら研いでできる限り抵抗が減るように薄くしてみましたが、あと1センチは削ったほうがよさそう。下の写真は刃線が上だけど、光の具合で見えなくなってしまいました。でも上の写真と比べれば研いだ部分の違いは歴然。これで根菜も切りやすくなっているはずだけど、実は切りにくいのが好みだったらどうしよう。(^^;

ちょっと相棒に試し切りをしてもらったら、この状態でもまだかなり切りにくそう。そりゃ包丁の背の厚さが、切り刃のすぐ上からあるんだからどうしたって抵抗が大きいはず。もしかしたら刃こぼれがあるのは、切込まない刃先を無理やり力で押し込んで勢い余ってということもあるのかもしれない。

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久々の相棒とサイクリングと、鋸の目立て仕事 [研ぎと目立て]

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昨日は久しぶりに相棒も走ると言い出したので、なるべく上りが少ないコースを選んで2時間ばかり走ってきた。とはいえ、ここは平坦路がなくて、登っているか下っているかの道しかない。ぐるっと回って来ればそれなりに上りも走らなければいけない。

相棒にとっては結構なハードコースだったらしく、いつもは自分よりも軽快に上りを走っていくのに、昨日はどうも遅れ気味。コロナ騒ぎでジムにも行けないのが応えているようだ。

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帰ってからは鋸の目立ての依頼があり、久しぶりに目立て仕事をやってみた。話では古そうだったけど、ただ手入れがしてなくて錆だらけなだけ。目立ても難しいものではなくて、じきに終わった。やっぱり多少は上手くなっている気がする。でもギャラは海鮮丼と鯛の頭の現物支給。今は現金が嬉しいんだけど、それは依頼主も同様なので仕方がない。
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刃物研ぎのスランプについて [研ぎと目立て]

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いっときの刃先が研げないスランプはまだ完全には脱していないけど、平面のカンナ、ノミ、小刀についてはどうやら気をつけて丁寧に砥げば刃先までとりあえずは当たるようになり、砥げた時には髪の毛に刃先を当てて切れるようになった。包丁についてはまだ気に入らないけど、そのヒントらしきものがyoutubeの中にあった。

そのyoutubeは関西の有名刃物研ぎの方と砥石屋さんの対話で、研ぎ師曰く「ある程度研げるようになってくると、仕上げ砥石で刃先が当たらない現象にぶち当たる。理由がわからずに迷宮に迷い込むんですよ」と表現していた。これってまさしく自分のスランプそのもの。

詳しいことが話されていたわけではないけど、どうやら仕上げ前に使う砥石でカエリが出ていることでちゃんと研げていると思い込んでいると、実はすでに砥石に微妙な乱れが出ていて、カエリは出ているものの実は刃線が正確に直線に研げておらず、硬く繊細な粒子の仕上げ砥石では当たるところと当たらないところ(研げるところと研げないところ)ができてしまうということらしい。

これを聞いて目の前が明るくなった。要は以前悩んでいた時に考えた「問題は砥石の平面」が間違っていなかったようだ。この研ぎ師の方も原因がわからずだいぶ悩んだというし、砥石屋さんも頷いていた。いい研ぎを目指す多くの人が同じ経験をしているらしい。包丁の場合はまた違うけど、研ぐときの考え方の変更が必要だった。
中砥から仕上げ砥石の質、使い方、平面の出し方、力の入れ方など、諸々のことが影響するだろうし、さらに突き詰めれば砥石選びにも問題がありそうだ。自分の場合は平面の刃物では概ね研げてきているので、刃先の精度は出てきているはずだし、研ぎ方や使い方も大きく間違ってはいないはず。ただ今のところはまだ天然砥石の実際の粒度が把握しきれていないので、そこで狂いが生じているのだろう。

あとは慣れてきたからと手を抜かずに、もっともっと丁寧に刃物にも砥石にも気を使い、砥石を使う順番、砥石と砥石のつなぎに入れる石の選択、どれを使って形を作り、研ぎあげていくのかをしっかり考えることで、スランプを脱することができるかもしれない。でもこの先は刃物の材質に応じた砥石の選び方、使い方も重要になってくるのかも。
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大きな斧と鎌研ぎの依頼 [研ぎと目立て]

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先日包丁と鎌を研いだ人が、今日は大きな斧を二本とこれまた大きな鎌を二本持ってきた。どこかで捨てると言っていたのをもらってきたらしく、どれも酷い刃こぼれがいくつもあって、今回も鎌の半月形が大きく凸凹になって原型をとどめていない。

特に斧の方はパチンコ玉くらいの刃こぼれがあって、ちょっと手間がかかりそう。おまけに鎌の一つは先が3センチくらい欠けているようだ。おそらく一世代、数十年単位でしまわれていたものだろう。

例によって手を入れる前の写真がないけど、なんとか使えるようにした。柄も相当な年代物のようで、曲がりが出て表面もくすぶっていたので、きれいに磨いてみた。残念ながら斧の一本は鍛接が悪かったのか、ひつ穴(柄を入れる穴)が割れていたので私では修理不能。

でも昔の道具は酷いサビで覆われた状態でも、大抵はサビを落とせばきれいな地が出てくる。この道具もこれでまた10年以上は問題なく使えるだろう。
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鎌と包丁研ぎの依頼 [研ぎと目立て]

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昨日、以前の蚤の市で知り合った人が「鎌と包丁を研いで欲しい」とやってきた。2度続いた蚤の市も、その後は御多分に洩れず開催されないけど、こうして来ていただけるのはありがたいことだ。

ところで預かった鎌は刃先が大きくS字に波打っていて、「これの形を直したら砥石がなくなるなぁ」という感じ。包丁は写真のものだけど、「結構いい包丁なんですよ」と断りを入れてきた。

でも鋼が入っていない包丁で、形はいわゆる牛刀という西洋包丁。なのに和包丁のように片刃で、和包丁ならあるはずの裏スキもないフラットな表面。片刃だしこれじゃ切ったものが張り付いて切りにくいだろう。おまけに工具鋼のように固くて荒砥でも研げない。

思わず唸ってしまったが、考えてみれば「いい包丁」というのは使う人によって違う。切れる刃物が一番という人もいれば、錆びないのが良い、刃持ちがいいのがいいという人もいるかもしれない。

この包丁も「切れ味はそこそこでも、長く研がずに使えるからいい包丁だ」と思っているのかもしれない。いろいろな人の包丁を研がせていただいていると、どう使うのかをいつも考える。今回もこんなことを考えながら、この人がいい包丁と思うであろう研ぎを試してみたが、その評価はどうなるか?
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刀剣用人造砥石 備水 [研ぎと目立て]

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先日ヤフオクで合成砥石の中砥を買った。800番と言う何の変哲も無い砥石だけど、実はこの砥石刀剣専用の砥石。一般用砥石と何が違うのかといえば、混ぜてある研削用の粒の大きさが800番でほぼ統一されていること。

一般的には800番や1,000番と言っても各種の大きさの違う粒が混ざっている。一番多いのが800番だったり1,000番だったりするわけで、粒の大きさの分布を横線、粒の量を縦線としてグラフにすれば、一般用砥石のグラフは太い釣鐘状のグラフになり、刀剣用は限りなく細い縦長の釣鐘状になる。

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で、それの何が違うかといえば、一般用なら同じ番手でも荒い粒が入っているので、力を入れて研げば手早く研ぎ下すことができ、力を抜けばそれなりに仕上げることもできる。刀剣用は力の加減にあまり関係なく、研ぎ上がりにも違いが出にくい。

刀剣用はそのメリットとして、砥粒でできた刃物の傷が一定で、浅い傷、深い傷のばらつきがない。全体的に同じように研げているので、次の番手の砥石に乗せた時に深い傷が残ることが少ないので、残った傷を消すための努力が少なくなるし、無駄に刃物を研ぎ減らすこともない。刀剣としてはこれがメリットかもしれない。

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そんな違いが刀剣用と一般用ではあるので、刀剣用は一般用に比べると比較にならないくらい高価なものになるらしい。自分の場合はヤフオクなので一般的な砥石と同じくらいで手に入れることができた。

使ってみるとあまり水を吸わないのですぐに使えるし、この番手としてはかなり減りにくく、研削力が強い。傷消しもやりやすく、仕上げが早くなる感じがする。サイズも210x72x52ミリと幅広で厚く数年は使えそう。

800番という番手は少し刃物の形を修正するには一番使いやすいので、預かりものの刃物ではこの砥石がメインになりそうだ。こんな砥石があることは知らなかったけど、いい買い物だった気がする。
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やっぱり下手くそ [研ぎと目立て]

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刃先の両側がまだ砥石に当たっていないのは平面が出し切れていないから。一度に平面を出すのは大変だから、使いながらおいおい出せればと思っている

しばらく前に研ぐのが下手くそになったと記事をあげ、その後対策がわかったようなことを書いたけど、やっぱり何かが違う。切れることは切れるけどどこかが違う。例えば髪の毛に刃先を当てたとき食い込まずに滑る。

使う砥石は同じなのに刃先が荒れている(または丸まっている)のは、きっちり研げていないから。力の入れ具合ということになりそうだけど、前にはできていたことが出て来ないってのは悔しい。

でも面の縦横の平面は出て来ているので、多少は進歩しているみたい。小刀だと、以前は横の平面は出せても、どうしても縦は微妙に丸くなっていた。それが消えつつある。たぶんこれももう少しうまくなれば、また更なる欠点が見えるようになるんだろう。
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刃物研ぎのスランプ・原因と対策 [研ぎと目立て]

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先日も書いたように、この半年くらいはどうも刃物の研ぎが下手になったように感じていたけど、その理由は次のようなもの。

1・仕上げ研ぎをしても前のように思うような切れ味が出ない。

2・砥石の面だしはやっているのに、包丁は仕上げられても、カンナ、ノミ、小刀の刃先が研げない。

3・中砥石までは刃先が当たっているのに、仕上げ砥石になるとなぜか当たらない。

4・まったく切れないわけじゃなく、髪の毛を勢いをつけて切るような刃は付く。

超仕上げの前までは刃先まで当たってかえりも出ているのに、仕上げに入ると刃先の一部(10倍のルーペではほとんどわからず、60倍でわかる程度)が砥石に当たらない。もちろんかえりも出ない。砥石も刃物も同じ、研ぎ方は多少は進歩しているはず、それなのになぜ? スランプの原因がわからないので脱出不可能状態。

最初は砥石の研いだ泥の粒子が刃先に当たって刃を潰しているのかとか、砥泥が刃先の下に入り込んで刃を浮かしているのかなどと考えて、とにかく丁寧に動きを小さくしたり力を抜いたりしたが効果なし。原因が全くわからなかった。

これの原因じゃないかと思いついたのは、仕上げ砥石の中でも特に超仕上げとしている砥石の平面を丁寧に出していたときだった。刃先が当たらないのは単純に平面が平面でなくなって、ごく微妙に刃先が丸まっているからじゃないのか?

でも仕上げ砥石の前までは当たるのはなぜ?
多分この時にも平面は出ていないのに、砥石の粒子が仕上げ砥石の粒子よりも大きいので、微細なゆらぎのような誤差を埋めてくれているんじゃないだろうか?

包丁で問題がでないのは線の研ぎ、点の研ぎになるので、嫌でも刃先が砥石に当たり、平面の乱れに気がつかなかったのでは。

つまりスランプの原因は砥石の平面が崩れていたためじゃないか。もっと下手っぴだった頃は砥石の平面だしもストレートゲージを使ってかなり神経質にやっていた。それがある程度切れる刃が付けられるようになってからは、平面出しにも慣れてきてストレートゲージを使ってはいるけど、なんとなく「まあこれくらいならいいか」っていう妥協があった気がする。

刃物もある程度の平面が出せるようになり、油断があったかもしれない。天然の仕上げ砥石は研いでも微細なかえりしか出ないのに、さらに極力かえりは小さくしていたので、指で触っても判断は難しい。ここでも自分では刃先を当てているつもりになっていたようだ。

多分自分の研ぎも少し上達してきて、平面の部分は平面で研げているので、刃先の微細な狂いが狂いとして出てきたのではないだろうか。以前は手が決まらなかったので、手先が微妙にブレて刃先も砥石に付いたり離れたりし、結果的に刃先全体の半分くらいは砥石に当たっていたのだろう。それが多少上達して平面はそのまま研げるので、平面になっていない部分はいつまで研いでも砥石に当たらないという理屈だと思う。

わかってしまえば基本通り、ダメなのは手を抜いたからだけど、ずいぶんシビアなところまできたものだと、ちょっと自分でも感心。でもまだまだ包丁の研ぎもできないことばかりで、研ぎは難しい。でもとりあえず、切れる刃先はできるようになりました。
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下手なりに少し進歩したかも [研ぎと目立て]

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今日は午後から日が差して気温が上がったのをいいことに、先日手に入れた小刀を手直しして、刃を付けることにした。でもどれもこれも結構平面を出すのが大変で、とりあえずは出来上がったけど、今一つ納得いかない仕上がり。

ついでに自分のナタと小刀も研いでしまったが、今日使った砥石は10×8センチほどの小さな仕上げ砥石で、実をいえば今月の蚤の市に出そうと思っていたもの。

ところが色々研いでいるとかなり神経質で気を使う研ぎにはなるものの、仕上げに使うには応用が利き、良い刃が付く。今まで何度使っても思うような結果にならず、買った時に「極上品」と聞いていた割に、その理由が今日までわからなかった。

だけど使い方が分かると、これはやっぱりいい砥石だったのかもしれない。砥石の良し悪しも使ってすぐにわかるものばかりじゃなく、使う人の工夫、技量次第ということもあるのがよくわかった。今日は意義ある1日だったかもしれない。
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小刀 [研ぎと目立て]

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今月の23日に予定されている蚤の市に出すために、小刀に使えそうな刃物を幾つか手に入れた。少し古そうだったので、まだ刃先の面だしも出来ていないけど、使われている鉄に興味があったのでしのぎ面(切れ刃)に少しだけ砥石を当ててみた。

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すると7本のうち3本にはどうやら古い鉄(錬鉄か和鉄の可能性)が使われているようで、年輪のような縞模様とゴマ(酸素気孔)が現れた。こんな模様が出てくると古の道具が蘇るようでちょっと嬉しい。

この縞模様は脱炭(炭素を抜く)しきれずに残った鋼の層で、刃先の鋼に比べると炭素量が少なく焼き入れが入らずに柔らかく研ぎやすい。特にカンナやノミでは錬鉄が使われていることが多い。

現代の刃物はこんな感じ(下)。シマシマがないとはいっても、完全に脱炭すると錬鉄部分の縞模様はなくなるようなので、この刃物が現代のものと決めつけることはできないけど、鋼部分を見るとそれなりに古そうな感じもあるので、昭和のものかな?

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